群青に嗤え

白夜

4月の或る日

目の前で、雲ひとつない澄み渡った青空が広がっていた。

強風が一度、激しく音を立てて吹き、桜の花びらが舞い散った。

ふと右隣を見ると、自分よりも少し背の低い細身の少年が立っていた。

その少年の出で立ちは酷く儚げで、今にも消え入ってしまいそうだった。

4月の或る日、高校の入学式の一時間前。

それが、俺と玲桜 ―レオ― との出会いだった。

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