セリナ・レーシュの成長記録

inori

殴り肉

第1話 殴り肉 ── 1


───第二EEEトリプルイー収容所 所属職員レポート P20───


名称:セリナ・レーシュ

種族:人間

性別:女

年齢:14歳

カテゴリ:セーフティ

リスクレベル: F

EEE攻撃属性:未確認

CODE:No.44「名称・能力詳細未定」


■備考

 十数年前から、この世界の概念として新たに仲間入りした「CODEコード」。その中でも特異なラインを有していたため(通常「CODE」は7本の線が体のどこかに刻印されるが、彼女は8本であり、その能力の異常性と稀少性をエレボス博士が提唱した)、IIランク職員の指示により、当時入院していた王立病院から第二EEE収容所へ移送した。

 彼女は生物学上EEEに定められていないため、他のCODEを持つ者同様「人類」の枠に収まっているが、今後の彼女の行動次第ではEEEへの移行は十分に考えられる。

 王国暦458年現在、第二EEE収容所の職員として労働に従事しており、他職員やエージェントだけでなく、博士たちとの関係も良好。IVクラス職員二名による監視下にあるが、CODEが暴発したことはなく、職員らとのコミュニケーションが円滑であることから、リスクレベルは通常の「人類」と同じ「F」とされている。

 D区画までの調理・清掃・簡易事務職員であるため、他EEEとの接触は一切なし。

 一日も早く収容所を出て、王国で暮らしている兄に会うために、模範職員認定を受けるべく、EEE災害対処職員への転属を過去三度希望。

 三度とも、保護者である「アメリ・クロイツ」の承認が得られず、不許可とされている。

 尚、当所IIIランク職員のエレボス博士はセリナ・レーシュの転属を強く推薦すいせんしており、その理由として「彼女の存在があればEEE研究を大きく発展させられるはずだ」と語っている。


───以下の項目はIIIランク以上の職員のみ閲覧可能───

 エレボス博士は、仮にセリナ・レーシュが四度目の転属相談をアメリ・クロイツにした場合、による転属を強行する構えを見せており、その要望はIIランク職員ら5名によって承認・可決済み。


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