復讐帳
@arashiai2
第1話
私、富澤カレンの通う秀蓮高校では''ある噂''が流行っていた。
<復讐を代行してもらえる>
という噂。
実際に復讐代行を依頼したという人なんていないし、そんな噂事態どこから流れたのか不思議でならない。
でも、噂では本当に復讐の念を強く持たないと現れないと聞いた。
依頼する際の手順も不明なのにどうやって、復讐代行するんだろう。
私には関係の無い噂だけど、耳に入るものは気になってしまう性だ。
実際、私の所属しているバスケ部は噂好きな子がたくさんいる。
「昨日、サチがユウキくんとキスしてたの私見たんだ。」
バスケ部2年で私の親友ミナもそうだ。
「え、サチって神崎くんと付き合ってたよね?」
サチとはバスケ部次期キャプテンである。
「そうなんだけど!あれは浮気だよね!」
ミナは興奮して目が輝いていた。
この手の話はミナの大好物。
こうなると話に乗るしかない。
「やっぱり、サチってやり手だと思ったんだよね〜!」
ミナはサチのことが苦手と前に言っていたのもあってか
ミナは、一段と盛り上がる
「ミナ!でもサチには見たなんて言っちゃダメだよ!」
私はミナに気をつけるように言う。
なんと言っても、サチはバスケ部2年の中ではクラスカースト上位のいや、むしろ1番上に属している。
そんなサチにこんな話を聞かれたら、ミナや私がいじめの標的だ。
「大丈夫だよ!私もカレンもバスケ部でサチとは上手くやってるし!」
ミナは危機感がまるでなかった。
まぁ、そこがミナの長所であり短所だと思う。
「そうだね。」
とりあえず話を合わせて、その場を乗切る
そして、放課後事件は起きる
「ねぇ、カレンとミナちょっと来てくれる?」
終わりのチャイムと同時にサチとその他バスケ部2年の子たちが私たちを呼び出した。
(やばい、これ。バレたんだ。)
そう悟った私たちは冷や汗をかきつつ、拒否権のない質問に答える
「…うん」
そして、サチたちは私とミナを囲んで女子トイレへ連行すると
「ねー。私の噂どっちが発信したわけ?」
と切り出す。
案の定、誰かに聞かれていたようだった。
やばい。
サチはこれでもかというくらいの睨みを効かせる。
「えっと…」
私はそんな噂してないと否定しようと口を開く。
だが、それをみたミナは…
「カレンだよ。」
そういった。
ミナのことだから、私がミナだと告発する前に回避しようとしたんだろう。
でも、その回避方法はして欲しくなかった。
私は頭がまっしろになる
「え…」
「カレンが言ってたの!私は止めたんだよ?でも、友達だから話を聞くしかなくて…」
ミナ…
ひどいよ、
止めたのは私で、ミナが噂の元凶なのに。
すらすらと嘘を吐くミナが信じられなかったのと、ミナの必死な訴え方を目の当たりにし、泣きそうになった。
「ふーん。カレンね」
「え!ち、ちが!」
私が否定する前にサチは蹴りを入れる
「うぐっ」
もろに、溝落ちにヒットした。
「カレン。明日からあんたの居場所ないからね。あんたのせいで隼人にふられたんだから覚悟しなよ。」
隼人とは神崎くんのこと
「う…ぅ」
蹴りの痛みが酷くて抗議すら出来なかった。
「…で?ミナはどっちにつくの?」
「…え」
ミナは目の前の光景にビックリしていて放心状態。
「ミナはー、友達のカレンと私どっちにつくの?」
ニコニコと不気味な笑みでサチはミナに迫る
「も…もちろん、」
1度間を置き、ミナは笑顔で答える
(ミナ…あんた…)
「サチだよ。」
(…絶対許さないから)

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