第117話

『今度はその自慢の顔面に思いっきりパンチを叩き込んでやるぞォ~ー~✨👊😠✨✨』

 私の啖呵たんかに飯野瞬はおそれをなしたのだろうか。



『わ、わ、わァ~~ーー💦💦💦

 ゴ、ゴメンよォ~ーー🙇💦💦 

 か、顔だけは許して下さい……』

 すぐさま彼は土下座をして謝った。

 


「フン……😒💦💦💦」

 彼氏のそんな情けない姿を見て、百年の恋も一瞬で冷めた。

 


 包み込むように優しく思えた彼のメッキが剥がれたようだ。



 浅はかだった。


 うわべの優しさや格好良さにだまされ、彼の本性を見抜けなかった。




 何でこんな情けないヤツと付き合っていたのだろう。


 私は、この彼氏のどこに惹かれたのか、ワケが解らない。




 自責の念に駆られ、逃げるように喫茶店を飛び出した。





 私は、その夜から髪の毛を金髪に染めた。




 もちろんそれ以降、飯野瞬からの連絡は、いっさい途絶えた。







 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆




「ううゥ……」マジか。

 僕は小さく呻いた。




 深夜の海岸で僕と未来ミライは抱きあったままだ。




 今はピンクゴールドになった未来ミライの髪の毛を見つめた。



 何が、きっかけでヤンキーになるのか、ひとそれぞれだ。



 しかし未来ミライにとって、彼氏だった飯野瞬の存在が契機になったのだろう。

 


 飯野瞬の言葉の刃剣ヤイバ未来ミライの繊細な心を切り裂いたのだ。




 けれども未来ミライにとって、最も心に影を落としたのは、元彼氏の飯野ではない。



 二人の優秀な姉の存在だ。





 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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