第114話

 あの夜、塾の帰り道、私はひとり喫茶店でアイスコーヒーを飲んでいた。



 そこへいかにもガラの悪い中学生男子たちが連なって喫茶店の中へ入って来た。



 こちら側からは影になって様子は見えない。もちろん相手側からも見えないので都合が良い。




『ハッハハ……😆🎶✨ マジかよ』

 だが喋っている声で彼だと察した。



 飯野 シュンだ。取り巻きを率いて喫茶店のワンボックスを我が物顔で占拠した。



 私は挨拶するタイミングを失なってしまい、隠れるようにアイスコーヒーを飲んでいた。



 彼らが入店すると、一気に店内が賑やかになった。



『飯野君❗❗ 栞里ちゃんの妹と付き合ってンだってェ……❗❗』

 ヤケに陽気な声だ。

「……😒💦💦💦」

 どうやら私のことで盛り上がっているようだ。



『ああ、あの栞里ちゃんそっくりな子だろ。スッゲェ~、巨乳で良いなァ~❗❗』

 他のヤツも羨ましそうにしていた。



『まァ~な…… オッパイがだよ』

 飯野 瞬は私の思ってもいない返答をした。



『な……😲💦💦』一瞬、私は顔が引きつった。


 私と二人の時は決して言わない悪口を仲間同士だと平気で言っていた。



『そんなァ~、顔だって、まァまァ~、可愛らしいじゃん……❗❗』

 盛んに取り巻きはめていたが、飯野は気に食わないようだ。



『フフ……、栞里の代役ダミーさ。

 あんなの…… ま、バージンだったら何回かやってポイッだなァ~😆🎶✨』



『な……❗❗』そのひとことに思わず私はキレた。



『いやいや、だったら俺に回してくれよ❗

 あの巨乳は堪らねェ~ぜェ……』


 飯野たちはバカ話しに花を咲かしていた。




 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆






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