宇宙人ピコル

リバーユウキ

第1話・ピコルとの出会い

 「ただいまーー」そう言って家に帰ってきたのは、現在高校一年生の白河ユウノスケです。「お帰りなさい、手洗いうがいしなさいよ」そう答えたのは、ユウノスケの母、白河ユウリでした。そしてユウノスケは手洗いうがいをして、二階に上がっていったのだった。


 「ああーー、勉強の集中力続かないな……ちょっと息抜きにゲームでもしよっと」ユウノスケはやっていた勉強を辞め、部屋のクローゼットを開けてみると……


 「やあ僕の名前はピコル! 黄金惑星から来た宇宙人なんだ」なんとそこにいたのは、黄金惑星から来たという宇宙人ピコルでした。「うぎゃーー!」初めて見る宇宙人に心の底から驚いたようです。「どうしたのーー!」その悲鳴に驚いたのかユウリも急いで二階に上がってきました。


 「うぎゃーー!」ユウリも初めて見る宇宙人に驚いたのか悲鳴をあげました。そして冷静にピコルはこう答えました。「ごめんねーー。驚かせちゃって、でも仲良くしたいんだよ」そう言ったピコルを見てユウリは……「可愛い! よしご飯一緒に食べるわよ」そうユウリはピコルのことを可愛いと言い、晩御飯に誘いました。


 「いいのーー? ありがとうございます」頭を下げるピコルに対し、またユウリは抱きしめて可愛いを何回か言いました。「お母さん本当にいいの? どこぞの誰か分からない宇宙人だよ!」不安そうに言うユウノスケに対しユウリは、「ちゃんとしゃべってるし、晩御飯の時に事情を聞こ?」そう言ったユウリはピコルを抱きしめたままユウノスケと一階に降りていきました。


 その日の晩御飯はカレーのようです。「これはね、地球でいうカレーって言うの。美味しいから食べてみて」とユウリが言うと、「お母さん美味しいです! これが人間の料理でカレーって言うんだ」なんとピコルは、お母さんとか料理とか知っているみたいです。


 「なんでピコルは、お母さんとか料理とか分かるの?」そうユウノスケが聞くと……「それはね、僕の住んでいる黄金惑星にも親がいて料理もあるんだ! 宇宙人も人間も似てるよ」そう黄金惑星にも親がいて料理もあるようです。「でもね、僕には親がいないんだ……ずっと」ピコルは悲しそうに言いました。


 「何で親がずっといないの?」とユウリが聞くと、「それが分からないんだよ……何でいないのか知りたいんだけどね」ピコルは事情が知りたいようです。「そうなんだ……助けてあげたいけど、どうやったらいいのか分からないし」ユウノスケは、ピコルを助けたいようです。


 そして「かわいそうなピコルちゃん」と言い胸の中で抱きしめるユウリだった。そのピコルの表情は、うっすら赤くしてにやけていました。「本当にこいつは悲しんでいるのか」ユウノスケは、目を細めてピコルを眺めているようです。


 それはさておき、ユウノスケはこんな質問をしました。「ねえなんで宇宙人がこんな所にいるの?」そう聞くとピコルは、「実はね……宇宙にはさまざまな惑星があって、トラブルが多発してるんだ。その惑星のトラブルを次は誰が解決するかルーレットで決めたの、そうしたら地球が選ばれて白河ユウノスケ君に決まったんだ!」上目遣いで話てくるピコルはとても可愛い、しかしそんな事で選ばれてユウノスケはうんと答えるのであろうか。


 「そうなんだ、でもどんなトラブルがあるの? どんなことをすればいいの?」そう聞くとピコルは、目から映像を映し出しました。その先にはピカピカ光る宇宙人の姿が!


 「我が名はゴールデンピコール、この黄金惑星の取締役だ、最近この宇宙にはトラブルが多発していて誰か解決してくれないかと考えている。そしてユウノスケ君……君が選ばれたんだよ」黄金惑星の取締役と言っているゴールデンピコール、本当に信用してもいいのだろうか……


 「それさっきピコルから聞いた、てかゴールデンピコールとかネイミングセンス悪すぎ」クスクス笑いながらユウノスケが言うと、「こら! ゴールデンピコール様に失礼だぞ!」ピコルは真剣な表情で言いました。ゴールデンピコールはかなり偉い人みたいです。


 「あなた誰なの? しかもゴールデンピコールって」ユウリもそのネイミングセンスの悪さに笑っているようです。「少しは驚くかと思ったんだがこれは予想外だ、ピコルと晩御飯を食べて仲良くなったみたいだな。ピコルは昔から親がいなくてずっと一人で暮らしてたんだ。親がいないせいか周囲の宇宙人から見放されずっと一人で生活していたんだ。そんなピコルはユウリさんのカレーを食べて嬉しいはずだよ」ずっと一人で暮らしていたというピコル、それを聞いたユウリはというと……


 「かわいそうに……今日から私たちの家族よ!」ピコルのことをかわいそうに思ったユウリはピコルを家族に受け入れることに決めたようです。「本当にいいの?」上目遣いをするピコルに対し、「ピコルちゃん今日からよろしくねーー」ユウリはまたピコルを胸に押しつけてそう言いました。にやけているピコルに対しユウノスケは、「本当にこんな変体宇宙人を家族に受け入れていいのか。性格も良さそうだしまあいいか……」


 ユウノスケもピコルのことを家族と受け入れ、これから共に暮らして行くことを決めました。話が少しずれたが、ゴールデンピコールの話を聞いてみよう。


 「良かったなピコル、これからは仲良くするんだぞ。そして、君たちにお願いしたいことはさっきも言ったように惑星のトラブルをなんとかしてほしい。ほらそこのタンスをずらしてごらん」


 そう言われたユウノスケは、タンスをずらしてみると……そこには扉がありドアノブがついていました。「ごめんね扉小さくて、そこからゴールデンピコール様から言われた指令を受けられるよ! 指令を終えて家に帰ってきたら傷が癒されるから安心してね」


 それに対してユウノスケとユウリは……「何かおもしろそうじゃん! やってみようかな」とユウノスケはノリノリのようです。「そうね、終わったら美味しい晩御飯を用意しておくね。ちゃんと惑星のトラブルを何とかしてくるのよユウノスケ」


 二人とも軽ノリがすぎると思うが、何か楽しそうに話ていました。その指令を受けることに決めたユウノスケはゴールデンピコールに質問をしてみた。「あの……僕一人でその指令に行かないといけないのですか?」そうゴールデンピコールに聞くと……「いろんな惑星には危険がいっぱい、だからそこにいるピコルがユウノスケ君の相棒だよ」そう言われてユウノスケはピコルを見てこう思いました。「本当にピコルで大丈夫かな……」と思っているとゴールデンピコールから、「ピコルは強いぞーー。いざという時にきっとユウノスケ君のことを守ってくれるはずだよ」信用しきれていないユウノスケは、期待してないようだが、指令にピコルと一緒に行くことを決めました。



 「で指令の内容は?」とユウノスケが聞くと……「始めの指令は……これだ!」その映像の先にはピコルによく似た女の子が泣いていました。「この女の子が泣いている原因をさぐるのじゃ!」それに対しユウノスケは、「こんなの簡単じゃん! こんなことでいいの?」この時ユウノスケは、この指令で恐ろしいことが起きていることをまだ知らないようです。


 「よし! ピコルよろしく! でも今日は眠たいから明日行こ」とめんどくさそうに言ったユウノスケ、「分かった! 頑張ろうねユウノスケ君!」ピコルは気合いが入っているようです。「美味しいご飯作って待ってるからね」ユウリは応援しているようでした。そして次の日の夜……


 

 「よしピコル行こっか!」と言うユウノスケ、「うん!」それに答えるピコル、「頑張ってくるのよ!」応援しているユウリ、これからユウノスケとピコルの惑星の冒険の始まりです。



 そして、タンスの裏の扉を開けて指令の始まりです。扉の先に行くと、扉が消えてユウノスケとピコルの二人きりになりました。「何だこの惑星わーー!」そこには地球によく似ているが、歩いているのは宇宙人ばかり、少しは驚いたようだがピコルと仲良くなったのかそこまで警戒してないようです。


 そして、近くを歩いている宇宙人が話てきました。「おっこれはこれは、久しぶりの人間だ!こんにちは」なぜか惑星の宇宙人はユウノスケを見て全く警戒していないようです。「こっこんにちは! 何でおどろかないのですか?」そう聞くと、「それはね、人間がこの惑星に来てから助けてくれたことがあるから、みんな人間のこと好きなんだよ」何と、過去にこの惑星を誰かが助けたようです。


 「へーー。前にも誰か来たことあるんだ! 誰か気になるな。ちなみにこの惑星の名前と君の名前は?」とユウノスケが聞くと、「この惑星の名前はコスモボールって言うんだ! それと僕の名前は普宙人だよ」このネイミングセンス……「宇宙とボールを付け加えただけ? しかも名前は普通と宇宙人を混ぜてるね」


 そんなことはさておき、重要なのはゴールデンピコールから言われた指令、『女の子が泣いている原因を知る』ということでした。ユウノスケは普宙人にそのことを聞いてみることにした。「ゴールデンピコールっていう宇宙人から、コスモボールで女の子が泣いているから原因を突き止めて来いって言われたんだ」そう普宙人に聞くと……「ああこの女の子は、コスモボールの王様の娘さんだね。実は最近、王様の宮殿から邪悪なオーラがただよっていて近づけないんだよ……」なんと邪悪なオーラの先に王様の娘さんがいるとのことでした。


 「話は早いね! ならその王様が住んでらっしゃる宮殿に行こうユウノスケ君!」気合いが入っているピコル、「そうだね、でも邪悪なオーラがただよっているなら少し近づくの怖いね」とユウノスケが言うと、「大丈夫! もしピンチになったらこのボタンでユウリさんの家に帰れるから安心してね」とピコルは家帰りのボタンを見せてきました。


 「ピンチの時はそれを押せばいいんだね! 分かった! 行こうぜピコル!」「うん! とその前に、これを見ておこ」とピコルの目から出された映像の先にはコスモボールのマップが映し出されていました。「そんなこともできるんだ!」とユウノスケが聞くと、「そうなんだよ、ゴールデンピコール様からコスモボールのマップ渡されていたんだ。それとユウノスケ君の頭の上の数字を見てごらん!」ピコルがユウノスケの頭の上を指さすと……「いつのまに!」ユウノスケの頭の上には数字が1と書かれていました。「それはね、ユウノスケ君のレベルだよ、何かを倒したりクリアすると上がるから楽しみにしててね。ちなみに僕は、まだマップを出すくらいしかできないけど、技を覚えていくからね」ユウノスケはレベル、そしてピコルは技を覚えるとのことです。


 「分かった! 頑張ってレベル上げるからピコルも頑張ろうぜ!」「うん!」そして、ユウノスケとピコルは邪悪なオーラがただよっている宮殿に向かいました。近くに来ると……


 「これが普宙人が言っていた邪悪なオーラか……黒くて不気味だな」ユウノスケは両手を抱え込むように言いました。「ほんと気味悪いね……僕怖くなってきた。でも女の子を助けないと!」その宮殿のそばまで来ると、重い空気に変わり、宮殿からは黒い邪悪なオーラがただよっています。二人がその先を進んでいると……


 

ドンドンドンドン、周囲が揺れるぐらいの足音が聞こえ、木の枝に止まっていたカラスが羽ばたき飛んでいきました。そして、そこに現れたのは、とてつもなくでかい怪物いやモンスターと言っていいのか、黒いドラゴンのような生物でした。


 「うぎゃーー!」驚くことは間違いない、家の大きさと変わらないくらいの黒いドラゴンが現れたのですから。そのドラゴンは待ってくれる様子もなく襲ってきました。ドーーン!するどいかぎ爪で殴るように襲ってくるドラゴン、これはどうしようもなくユウノスケとピコルが起こした行動とは……


 「ユウノスケ君! 渡したボタンを押すんだ!」焦ったようにピコルが言うと、「分かった!」そのボタンを押した瞬間、ユウノスケとピコルはそのばから消えユウリの家に帰ってきました。


 「あらお帰りなさい。今回の冒険はどうだったの?」とユウリが聞くと、「いきなり黒いドラゴンが現れてさ! どうしようもなかった」息を切らしたように言うユウノスケ、「シクシク、あんなの無理だよ……」泣きながら話すピコル、それに対してユウリは、「あらそう……そんなに強そうなドラゴンだったのね。勝てなかったのね、でも逃げることは悪いことじゃないのよ、作戦をねってまた挑戦すればいいのよ。ほら二人とも今日はゆっくり休みなさい」この言葉を聞いて二人はやる気が入ったようで、作戦をねってまた挑戦するようです。


 そして二人は二階に上がって作戦会議をしました。「あんなのどうやって倒せばいいんだよ……」ユウノスケは頭を抱え込むように言うと、「そうだよね、あんな凶暴なドラゴン見た目から強そうだし……あれを使うしかないかな」とピコルは戦いの時に何か使おうとしています。ユウノスケはそれに対しピコルの話を受け流すように、「あのドラゴンはかぎ爪で攻撃してくる格闘タイプだね。 よし! 攻撃をかわしてすり抜けて宮殿に入ろう!」「分かった!」作戦をねった二人は次の日の夜に、またタンスの裏の扉に入って、コスモボールのドラゴンの元に向かいました。


うおーー!大きな雄叫びでいかくしてくる黒いドラゴン、またかぎ爪の攻撃が炸裂しています。ドーーン!「やばい! これはすり抜けれそうにないな……戦うしかない! でも殴って勝てそうな相手じゃないな」素手で戦おうとしているユウノスケにピコルは、「これを使うんだ!」ピコルから渡さたのは剣のフィギュアでした。


 「こんな小さな剣でどうやって戦えって言うんだよ……」「その剣をふってごらん!」ユウノスケは、その小さなフィギュアの剣をドラゴンに向かってふってみると……フューフューという音が鳴り切れ味の良い風が出てドラゴンに効いています!


 「それは『風キリ舞』それぞれ指令に一つ決まったフィギュアの武器があって使えるんだよ」ピコルがそう言うと、「それもっと早く言ってよ! でもなかなか強いねこの剣! これなら勝てるかも」ユウノスケは風キリ舞の強さに驚いているようです。「またくるよ! ほらよけて!」ようしゃなく襲ってくる黒いドラゴン、かぎ爪の攻撃をよけながらユウノスケは華麗に攻撃をしていきます。だが…… 



 ボーーン!なんと黒いドラゴンの口から火の玉が発射されました。「えっ火の玉とか反則でしょ! あっドラゴンだからおかしくないか……あはあははーー」確かに風キリ舞は効いている、だが少しひるむくらいで決定的なダメージを与えれない。「笑っている暇ないよ! ほらまた攻撃来るよ!」ようしゃなく攻撃してくるドラゴン、そんな攻撃も全てかわすこともなく火の玉がユウノスケに当たってしまいました。


 「うっあれ?」火の玉がユウノスケに当たったにもかかわらず普通に立っている。なぜだろう……「ユウノスケ君が付けているベルトを見てごらん! そのゲージがなくなったら負けてユウリさんの待つ家に帰るんだ!」とピコルが言うと、「いつの間にこんなゲージが! てか半分以上削られてるし!」そうユウノスケの付けているベルトには体力ゲージがあり、それがなくなると指令をクリアすることができないとのことです。そんなことを言っている最中、ユウノスケの正面にまた火の玉が飛んできました。


 その時、ピコルの記憶がよみ帰りました……ピコルの記憶……「おーーい、ピコルの弱虫!」ピコルは黄金惑星の宇宙人たちにのけものにされていました。「なんでのけものにするんだよーー、仲良くしてよ」とピコルは仲良くしたいようです。「そんなの知らねえーよ。オラオラ」黄金惑星の宇宙人たちはピコルを仲間に入れてくれないようです。それに対してピコルは……「えーーん」泣いてしまいました。


 そんな泣いているピコルの前に現れたのは、ゴールデンピコールでした。「君たち何をやっているのだね」「ゴールデンピコール様! えっと……」黄金惑星の宇宙人たちはゴールデンピコール様の登場で驚きが隠せません。「複数で一人をイジメるとかけしからん!」とゴールデンピコールはしかりました。「ごめんさい」深く反省した宇宙人たちはその場から離れていきました。そして泣いているピコルを見てゴールデンピコールはこう言いました。


 「よく我慢したな、えらいぞーー! ピコル君と言ったかね。一つ聞くが自分が弱いと思うか?」とゴールデンピコールが聞くと、「はい弱いと思います」ピコルは正直な気持ちを言いました。「そうか、なら強くなるのじゃ。この先きっと誰かを守らないといけない時が来る。その時のために強くなるのじゃ!」「はい! 僕強くなります!」その時からピコルは一人で独自の修行をやっていたのです。


 現在に戻り……ドラゴンから火の玉が優乃介の所に飛んできているににかかわらず、ピコルは優乃介の前に立ちました。「ピコル!何やってるんだ!」ユウノスケは必死に問いかけると、「僕は宇宙人だから体力ゲージがないんだ、だから攻撃をくらったらお終い、だけどね誰かを守るために修行して強くなったんだ」その言葉を言った瞬間、ピコルの目からビームが出てドラゴンに当たりドラゴンが倒れました。


 「ピピコル……かっけーー!」いきなり強烈なビームを放ったピコルに対し、ユウノスケは目が輝いていました。「誰かを守る、それはユウノスケ君だったのかもしれない」このかっこいい言葉を言ったピコルはやってやったぜという顔をしてました。


 キュイーン!「何か音しなかった?」とユウノスケが言うと、「ユウノスケ君の頭の上の数字を見てごらん」とユウノスケが頭を上げてみると……「数字が2になってる!」そうレベルが上がったようです。「おめでとう! 黒いドラゴンを倒したからレベルが上がったよ」


 「でも、倒したの俺じゃないピコルなのに……」「僕たちはこの世界ではツインソウルなんだよ、だから僕が敵を倒そうがユウノスケ君にも影響するってこと」ピコルは親指を立てながらそう言いました。「そうか、なら俺たちは最強コンビを目指そうぜ」とユウノスケが言うと、「うん!」いつもの可愛い笑顔でピコルは答えました。


 そんな会話をしていると……「いってーー。ゴールデンピコール様こんなの聞いてないですよ」なんと、黒いドラゴンが立ち上がりしゃべりました。「ひょえーー!」ユウノスケとピコルはこれにはかなり驚いたようです。「くっ黒いドラゴンがしゃべってるし!」とユウノスケが言うと、「すまないすまない、実はゴールデンピコール様から、『ある人間と宇宙人が来ると思うから相手してやってくれ』と言われたんだよ」


 「むっゴールデンピコール様!」少し怒ったようにピコルはゴールデンピコール様の映像を映しました。すると、ゴールデンピコール様から、「すまないすまない、この黒いドラゴンはワシのペットでな、試しに相手してやってくれと頼んでおいたんだよ。これでチュートリアルは終わり」とゴールデンピコールは反省したように言いました。


 「ほんと怖かったんだからね!」ユウノスケも少し怒ったように言いました。「これからは、この黒いドラゴンよりもさらに強い敵がやってくるその時のための練習相手だ、そのベルトの横のボタンを押してごらんなさいユウノスケ君」と言われたので、ベルトの横のボタンを見てみると……


 『フィギュアにしますか』と書いてありました。「何これ?」とユウノスケがゴールデンピコールに聞くと、「敵を倒した後に、その『フィギュアにしますか』のボタンを押すと、倒した敵がフィギュアになり仲間になるということじゃ、押してごらん」そ言われたので、そのボタンを押してみると……


 シューシューシュー!ベルトが吸い込むように、黒いドラゴンを吸収しました。そしてベルトに入る瞬間に、「俺の名前はドラブラゴ、これからよろしくな」と言いベルトの中に入っていきました。「ドラブラゴをこれからよろしくな二人とも!」そう言ったゴールデンピコールは映像から消えたのだった。


 「ドラブラゴ、チュートリアルでこんなに強いやつ仲間にしていいのかな? しかも、ゴールデンピコール様のペットだってさユウノスケ君」「だよねーー、でももっと強い敵が現れるって言ってたし、いいんじゃない? それはさておき王様の娘さんのとこ行かなくちゃ!」そう言って二人は、宮殿に入り事情を説明し娘さんのとこへ向かいました。


 「シクシク」と王様の娘さんが泣いていると……「大丈夫ですか? 何で泣いているのですか?」とピコルが問いかけました。「実はお父さんがここ最近いなくて……寂しくて……」原因はここ最近王様がいないことで寂しくて泣いていたようです。それに対してピコルは……


 「僕と一緒だ……僕も昔から親がいなくて寂しかったんだよ、気持ち分かるよ」と頭をなでながら言いました。「よし! 話は早いね! この娘さんのお父さんがどこで何をしているのか探すよピコル!」とユウノスケは気合いが入っているようです。とどこからか声が聞こえてきました。『指令クリア』


 そう言われてユウノスケとピコルはユウリの待つ家に帰ってきました。「あらお帰りなさい、今回の冒険はどうだったの?」とユウリが聞くと、「楽しかった! でさあ!」その日の晩御飯は、肉じゃがで美味しそうに食べながら、ユウノスケとピコルは冒険のことを熱く語ったのであった。


 その頃ある惑星では……「何ーー! 一人の男が強くて先に進めないだと! その男を何とかしろ!」次回では、一人の男が強くて先に進めないというような指令のようです。


 この物語は、ユウノスケとピコルの成長と、なぜピコルに親がいないのか、なぜ娘さんのお父さん、王様がいないのか、宇宙のトラブルをなんとかするというような話になりそうだ。


次回に続く。

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