第218話魔力いっぱい溜めよう! ん? 溜め過ぎた?
いっぱい魔力。いつもみたいに魔力さんにお願いしますして、今日はエシェットが魔力溜めるの手伝ってくれます。えとえと、コップ10個に魔力入れるんだよね。
1個目に魔力入れて…。あっ、入れ過ぎて溢れちゃった。う~ん。でもいっぱいだから大丈夫だよね。よし2つ目。あれ? 今度は全部入らなかったよ。コップにいっぱい入ってない。でもまた入れるときっとまた溢れちゃうよね…。これでいいや! 次!
僕どんどん魔力溜めていきます。溜めてるときお母さんが大丈夫?って聞いてきました。大丈夫! うんとね溢れたの5個くらいだから。今7個目でしょう。あとちょっとだよ。うんあとちょっと。今9個目? ん? あと2つ入れたほうが良いかなぁ。だって10個ちゃんと入れられたか分かんなくなっちゃった…。足りないといけないから、もう1つだけ溜めておこう。
「できたでしゅう。」
「よしちゃんと10個溜めたな。」
エシェットが聞いてきました。
「………はいでしゅ!」
「ちょっとちょっと今の間何?」
「ちゃんと10個溜めたのか?」
「心配になってきちゃったわ。魔力使い過ぎてないわよね。」
お兄ちゃんもお母さんもとっても嫌そうなお顔してます。
リュカが僕の前に飛んできて、僕のお手ての上に座りました。いっぱい溜めた魔力をリュカに流します。シュワシュワシュワって感じで魔力がリュカの方に流れました。
「うわぁ! 凄い魔力。ボクこんなに魔力使うのはじめてだよ。でもこれならこの闇祓えそう! よしやるよ!」
お母さんが窓から離れて、窓の前にリュカが飛んでいきます。それからじぃーってお部屋の中見て、ちょっとずつ光始めました。どんどん光が強くなって、リュカが部屋の中どうなってるか教えてくれます。今お部屋の中半分くらい明るくなったって。それから人が何人か倒れてるって。大変! リュカが真っ暗無くしてくれたら、ディルに元気にしてもらうからね。
どんどん光が強くなるリュカ。僕リュカ見てられなくなっちゃったよ。だってとってもピカピカなんだもん。
「まぶちいでしゅう!」
「だがなかなか上手くいっている。これならば。」
エシェットが僕にちゃんと魔力溜められて偉いぞって言ってくれました。えへへ。
「よし! もう少し魔法強くするからね。みんな目瞑ってて!」
僕もうお目め瞑ってだけど、もっとギュウってお目めつぶりました。それなのに周りがとっても明るいのわかりました。お目め瞑るといつもは暗いでしょう? でも今は真っ白。
リュカがお目め開けても良いよって言うの待ってたら、エシェットがん? って小さい声で言ったのが聞こえました。それとおんなじくらいにリュカがもう良いよって。そっとお目め開けたらピカピカ光ってたリュカ。いつものリュカに戻ってました。
お母さんが窓からお部屋の中覗きます。それでにっこり笑いました。お部屋真っ暗無くなってもとのお部屋に戻ったって。やったぁ! リュカ凄いね。
僕また魔力溜めて、お部屋で倒れちゃってる人達、ディルに元気にしてもらおうと思ったの。でもエシェットがスタスタ歩いて隣の隣のお部屋の窓の所まで行っちゃいました。それで窓から中見ます。僕も一緒に中見ます。あれ? ここは真っ暗じゃないのに倒れてる人達がいるよ。エシェットがまたスタスタ歩いてお母さん達の所に。
「ふむ。どうやらユーキは少し魔力を多くリュカに渡したらしい。向こうの闇まで祓えていた。」
「え? ちょっとエシェットどう言うことなの?」
「まあ少し多くリュカに渡しただけだ。気にする程ではない。」
それ聞いたお兄ちゃん達がやっぱりねって、他にもボソボソ何か言ってました。
それから僕また魔力溜めました。今度もちょっと溢れちゃったのあるけど、ぴったりなのもあったよ。でも5個くらいで何個入れたか分かんなくなっちゃったの…。だから5個目からもう1度数えました。
リュカみたいにディルに魔法流します。ディルもリュカみたいにこんなにいっぱいの魔力初めてだって。
「オレなんか強くなった気がするぞ! よし! すぐに治してユーキの父ちゃん達助けに行こうぜ!」
ディルが綺麗な緑色に光始めました。いつもよりとってもキラキラしてる緑色です。それでディルが倒れてる人達の所に行こうとしたんだけど、ピタッて止まりました。1番近くに倒れてる人じぃーって見ます。それから1番遠くに倒れてる人も。じぃーって見たあとお部屋の真ん中に行って、両方のお手てあげてもっともっとキラキラ緑色に光りました。
「う、う~ん。」
「うう。」
倒れてた人達が少しだけ動きました。エシェットがもう大丈夫だって言ったんだ。みんなディルのおかげで元気になったからもう少ししたらお目めが覚めるみたい。ふわぁ! ディルも凄いね! みんな1度に元気にしちゃった。僕が拍手したらディルがニコニコで戻ってきました。
「オレも驚いた! ユーキの魔力凄いな! オレが治れって思ったら全部1度に治っちゃったんだぞ。」
くろにゃんがスタスタさっきの窓まで行って中見て戻ってきました。向こうのお部屋の人ももう大丈夫だって。やったぁ! じゃあじゃあすぐにお父さん達の所に行こう。それでお父さん達真っ暗から出してあげなくちゃ。
僕達がお父さん達の所に行こうとしたらお母さんが下見ました。今僕達がいるのはお城の3階だよ。お城はとっても大きいけど、僕がすぐにお外に遊びに行けるようにって、エイムさんが1番お外に行きやすい、3階のお部屋をお泊まりのお部屋にしてくれたんだ。
お母さんが見てる方見たら、騎士さんがいっぱい居ます。その中にオリバーさん達が居るの見えました。お母さんがアンソニーお兄ちゃんに何かお話して、それからくろにゃん呼びました。お兄ちゃんがくろにゃんに乗って下に降りていきます。アンソニーお兄ちゃんオリバーさん達の所に行ったんだって。お母さんオリバーさん達にお願いがあるみたい。それをお兄ちゃんが伝えに行ったの。
「さぁ、私達は大広間へ行きましょう。」
どんどん歩いていくお母さん。やっぱりスタスタスタって普通の道歩いてるみたい。僕歩いたらきっとすぐ落ちちゃうよ。だって僕普通の道歩いてても転んじゃうんだもん。
階段に1番近い真っ暗なお部屋じゃない所から中に入ります。中に入ったら僕はマシロに乗って、ディル達もマシロに乗って移動します。いろんな所に真っ暗があって、通れない所はモリオンとリュカが順番に消していきます。残ってる所はお父さん達助けてからだよ。
歩いてるうちにどんどん真っ暗が増えてきました。お父さん達が居るお部屋が近いからだって。やっとお父さん達の居るお部屋の前の廊下に着いたけど、真っ暗で全然廊下が見えません。
リュカとモリオンが一緒に真っ暗を消します。モリオンはずっと僕の頭の上で踊ってました。いつも僕の頭の上。今度踊り見せてもらおうっと。それでみんなで踊ったら楽しそう。
やっと廊下が見えてきました。危ないからそっとそっと廊下歩きます。お部屋のドアが見えた所で、エシェットが僕達のこと止めました。もう1度リュカとディルに魔力渡すんだって。それから今度はモリオンにも。
さっきみたいにたくさんの魔力溜めて3人に流します。今度もちょっとだけ魔力多かったかも。でもちょっとだけだよ。魔力が溢れたコップ4個くらい。あと、やっぱり何個魔力溜めたか分かんなくなっちゃって、2個コップ増やしただけ。
「よし。これから中に入るがまずモリオン。我が扉を蹴破る。おそらく闇が溢れてくるだろう。お前はすぐに我らが入れるだけの空間の闇を祓え。そして闇が広がらないようにしろ。今のお前ならばそれくらい出来るだろう。」
「うん。闇が僕達の方に流れてこないようにってことでしょう。ユーキに力貰ったからそれくらい出来ると思う。でもやってみないと分からないから、僕が良いよって言うまで入って来ないでね。」
モリオンがそう言って、エシェットの隣に行きました。エシェットがバリバリバリィーッて大きなドア蹴ります。ドア粉々になっちゃいました。そしたらブワッてお部屋の中から真っ暗が出てきそうになって、僕ちょっと怖くてマシロのお毛けにお顔くっつけて、ちょっとだけお顔上げてモリオンの方見ました。モリオンが黒く光って、すぐにドアの所の真っ暗なくします。それからお部屋入ってちょっとの所も。モリオンがそこを何回か飛んで僕達のこと呼びました。
「大丈夫だよ! ここまでなら来て平気!」
お部屋に入ったら、今までで1番真っ暗なお部屋でした。少しも見える所がなくて、黒色がとっても黒色です。
「さあ、これからだ。」
エシェットがそう言いました。
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