第172話妖精さんを助けよう!!
朝もお昼もディルとリュカ帰って来ませんでした。ほんとどうしたんだろう。僕とっても心配。廊下でルトブルに乗り物引っ張ってもらいながら、どうしようか考えました。マシロ達に頼んで探して来てもらおうかなとか、僕はお庭探してみようかなとか。
いろいろ考えてたら、お父さんのお仕事のお部屋に騎士さんが走って来ました。なんかとっても急いでるの。すぐにお部屋に入ります。それですぐに誰か出て来ました。オリバーさんだ。今日はオリバーさんお父さんと一緒にお仕事だったんだね。
早歩きするオリバーさん。すぐ僕に気づきました。そうだ。オリバーさんに聞くことあったの。
「オリバーしゃん、いちゅあしょぶでしゅか?」
オリバーさんと遊ぶお約束してたの。でもねオリバーさんとっても忙しくてなかなか遊べないんだ。
「ユーキ君、すみませんがもう少し遊べそうにありません。」
「しょうでしゅか…。」
「すみません。」
オリバーさん僕の頭なでなでして行っちゃいました。残念。でも忙しいんじゃしょうがないよね。お仕事は大切。
お部屋に戻って、またディル達の事考えます。そのあとずっと2人の事考えてました。夜になっても帰ってこない2人。夜ご飯を食べて休憩室にいるとき、お父さんに言おうと思ったんだけど、お父さん達のお話終わらなかったんだ。
「それにしてもこうバカが流れて来るとは。今日も門の前で揉めてオリバーに行ってもらった。」
「しかたないじゃろうの。何処でも街が国が大きくなれば、そういうバカ者は必ず居るものじゃ。ワシがお前くらいの歳の時にもあったろう。あの時もだいぶ時間がかかったからのう。」
「ザクスの方にもかなり来ているらしい。」
バカもの…。バカ?誰が来てるのかな?でもお父さん達は嫌そうだからきっとダメダメな人達が来てるんだ。この前みたいにルトブルにやっつけてもらえばいいのに。
お父さん達のお話終わらないから、僕ディル達の事言えないまま寝る時間になっちゃったよ。
そしたらね次の日、朝ご飯のあと、お遊びのお部屋に居たらディル達が帰って来たんだ。窓からとっても急いで入って来ました。
「ふわわ!かえってきたでしゅ!よかったでしゅ。おけがちてないでしゅか?ぼく、ドキドキでちた。」
「ユーキ!オレ達の友達助けて!」
「悪い人間に虐められてるんだ!」
ふお!大変!誰そんな事するの。虐めるのダメダメなんだよ!
ディル達のお友達の妖精さんが集まってる所に、妖精さんを虐める人間がこの頃毎日来るんだって。妖精さん達追いかけたり、網で捕まえたり、魔法で虐めたり、みんなで魔法で攻撃したんだけど、とっても強い人が居るみたい。その人のせいで生まれたばっかりの妖精さんとか、攻撃できない妖精さん、何処かへ連れて行かれちゃったんだって。でもカージナルの街の中には居るみたい。一緒に探して、その悪い人間やっつけてって。ディル達も頑張ったんだけどダメだったからって。
うん。僕、ディル達のお友達助けるよ。それに虐める人はダメダメだから、マシロ達にやっつけてもらおう!ディル達がお友達の所に連れて行ってくれるって。まずお話し聞いてって。よし!すぐにお出かけの準備するから待ってて。
連れて行かれちゃった妖精さん達きっとお腹空いてるよね。お話聞いてお友達見つけて悪い人たちやっつけたら、お菓子あげられるようにたくさんお菓子持って行こう。
この前買って貰ったうさぎさんのカバンに、お菓子いっぱい入れました。うさぎさんのお顔まん丸になりました。これだけあれば大丈夫かな?
あとはお父さん達にお出かけしてくること言わなくちゃね。エシェットはそんな事しなくていいって言ったけど、お外行く時はちゃんと言いなさいってお約束だもん。みんなでお父さんのお仕事のお部屋に行きます。
「トントン、とうしゃんきたでしゅよ。」
「どうぞ、入って下さい。」
アシェルがドア開けてくれました。中に入ったらお父さんがどこにもいません。でも声は聞こえるの。
「どうしたユーキ。」
「?」
「ユーキ?」
「とうしゃんかくれんぼでしゅか?」
だって机の方から声聞こえるけどお父さんは見えないの。
「違いますよユーキ様、かくれんぼではありません。あのたくさんの書類の後ろに旦那様はいますよ。書類で見えないだけでちゃんと居ますからね。」
書類の後ろ?机の後ろに行ったらちゃんとお父さん居ました。書類ね僕の背ぐらい積んであって、それが何個もあったんだ。そのせいでお父さん見えないだけでした。このいっぱいの書類今日のうちに終わらせないといけないんだって。こんなにたくさん?僕も大人になったら、こんなにお仕事しないといけないの?やだなぁ〜。
「ユーキ様、毎日きちんと仕事をすれば、こんなに大変なことにはならないのですよ。そうですよね旦那様。それのせいで私の仕事も増えるのですが。」
「………それでユーキ、どうしたんだ?うさぎのカバンまで持って。」
「えと、おそといってくるでしゅ。」
「ん?じいじの木の所か?」
「うんと、ディルとリュカのおともだちのところでしゅ。ようせいしゃんいじめるダメダメなひとたちがいるでしゅよ。やっつけてくるでしゅね。いってきまちゅ!」
「は?いやいやいや、待て待て。」
行こうとした僕のお洋服お父さんが掴みました。
「やっつけるってどういうことだ。何危ないことしようとしてる。」
僕はディル達のお話しました。ディル達もお父さんとアシェルに粉かけて、お話できるようにして、リュカがお父さんとお話しました。僕とディルじゃダメだって。何で?僕ちゃんとお話できるよ。ちゃんとやっつけてくるって言ったし。あってるでしょ?
リュカのお話聞いて、お父さんがダメって。え〜。でも妖精さん達助けないと。
「マシロ達だけで行けないのか?」
「だってみんなと約束しちゃったもん。ユーキ連れて行くって。それに、ユーキ来た方がマシロ達の力強くなるだろう。マシロ達が負けること何てないけど、それでも強い方がいいに決まってるぞ。」
ディルがふんってお胸はりました。お父さんはいつものため息です。お父さんがもっと詳しく話せって。
リュカ達がお友達の所に行ってた時もダメダメな人達は来てて、夜に必ずくるんだって。それからリュカが明るくしてその人達の事見たら、その人達、騎士さん達みたいなお洋服着てたんだって。でもこの前ルトブルにやっつけられた人達や、お父さんの騎士さん達じゃないお洋服着てたって。悪い騎士さん達が多いね。お家にいる騎士さん達はみんな優しいよ。
「入ってきた者達の中に、上手く入り込んだ者達が居たようですね。」
「そうみたいだな。2人共、絶対にユーキは行かなくちゃいけないのか?」
「絶対だよ。みんなユーキに会いたいって言ってるし。それにユーキがくればマシロ達くるから絶対悪い奴倒せるし。」
「捕まってる友達も、みんなユーキに会いたいはず!」
「会いたいのが1番みたいに聞こえるんだが…。はぁ、行く前にちょっと待て。オリバー達にも話を聞いてもらう。ユーキが行くのはその後に決めるからな。」
すぐに行けなくなっちゃいました。もう!早くしないと捕まってる妖精さん泣いちゃうかも。もう泣いてるかも知れないし。
アシェルがオリバーさん達呼びに行きました。今日はみんなお庭で訓練してるんだって。今日は剣の訓練です。僕何回も見たことあるよ。みんなとってもカッコいいんだよ。全員でおんなじことしたり、2人ずつに分かれて戦う真似したり。僕もたまに一緒に訓練するの。リアムさんが良いよって言ってくれた時に、訓練が終わる少し前、邪魔しないように1番後ろに行って、剣でみんなの真似するの。だってちょっとだけじゃないと疲れちゃうんだ。
たまにお父さんも僕の訓練見にきてくれるんだよ。その時お父さんとリアムさんがお話してたの。
「すまないなリアム。」
「いや別にいいぞ。もうみんな自主練も終わる頃だ。あとは剣の手入れして確認で剣を振ってるだけだからな。ユーキにはこれだけでもみんなが訓練してるように見えるだろう?それに頑張ってるからな。その姿が可愛いし。な、ユーキ。頑張ってるもんな。偉いぞ。」
リアムさんにいつも褒められるの。えへへ。
すぐにオリバーさん達がお父さんのお部屋に集まりました。またまたリュカが説明します。早くみんなで悪い人達やっつけて、お菓子みんなで食べようね。
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