首里城で

小川三四郎

沖縄へ行こうw

首里城から石畳道を歩き、少し横道に行くある大きなアカギの木

樹齢二百年以上と伝えられるこのアカギの木には、年に一回だけ神様がおりて願い事を一つだけ叶えてくれるらしい


実際に

“旧暦の六月十五日に神様が降りてきて、願い事を一つだけ叶えてくれるので、年に一つだけ願い事を話されてみてください”

と、言う看板も立っている


ここで大事なのは、お願い事をする時に欲張らない事

願い事は一つにする事

そして、このご神木には手を触れてはいけないそうだ



ならば僕も願い事をしに沖縄へ行こう

旧暦のその日が良いのだろうが、諸事情もあるので年一回であればいつでも良い事にしてもらおう

年に一日の限定イベントなどと、沖縄の観光の神様はケチな事は言わないだろう

だって、沖縄って大らかなイメージがあるじゃんw


沖縄へ行こう!

首里城へ行こう!


いつ行こうか?

誰と行こうか?


何と言って行こうか?

旅行代金はどうしようか?


そもそもどうして沖縄に行きたいのかと言えば

首里城のアカギの木に願い事をしたいから


ではない!

それは後付けの理由で、本来は彼女が北海道と沖縄に行った事がないと言ったから

別に初めて行く場所に拘っている訳ではない


僕の本意は、旅行の行先は実は何処でも良い

大事なのは何処へ行くかではなく、誰と行くかに尽きる


でも、どうせなら彼女を喜ばせてあげたいじゃない?

なので、北海道か沖縄に候補を絞る

ちなみに僕は、観光だけど両方行った事はある

でも彼女と行くその地には、かつてなかった感動が待っているはず


北の地で寄り添いながら歩くのも悪くないが、沖縄の熱い夜の方が魅力的な雰囲気が期待できそうな気がする


沖縄に決めた

今年の夏は沖縄に行くぞ!



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