孤独・孤高
MASAMUNE
第1話 僕
時折、孤独と感じる時がある。もちろんその孤独とは物理的な意味ではない。いや、周りに人がいるからこそ、人間は孤独を感じるのかもしれない。
周りにたくさん人はいるのに、話し相手も、家族も、兄弟も、友達もいる。周りに人はたくさんいるに、
誰も僕のことを本当の意味で見ていない。
誰も僕のことを本当の意味で考えていない。
誰も僕のことを本当の意味で愛してはくれない。
誰も僕のことを本当の意味で理解しようとはしてくれない。
そんなことに、ふと気付いてしまうときがある。
そんなとき、僕の心臓は凍てつくような寒気に襲われる。暖房の効いた暖かい部屋の中でも、分厚い毛布に包まれたベッドの中だとしても、その寒気には抗えない。
そして気づけば涙を流しているのだ。冷たい、冷たい涙を。
僕はただ、その寒気に怯えながら、うずくまることしかできないでいた。
【助けて】も【僕を見て】とも
【愛してほしい】とも言えずに・・・。
時間が経つにつれて、体は大人へと完成していっても、僕の心は壊れていく。
孤独・孤高 MASAMUNE @masamune-sanada
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