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数日…私はキャサと一緒に過ごした。
キャサはやはりその世界では有名だった。
誰もがキャサに頭をさげた。
ある日、キャサの運転で人に逢いに行く車の中…私はキャサに聞いた。
[なんで、女王様になったの?]
キャサは前を見ながら言った。
[私は本当は弱虫なのよ…でもオカマだからって、なめられたり、バカにされたくないのよ]
私をチラッと見てまた話し出した。
[それにせっかく産まれてきたからには、なんか残したいでしょ。普通のタダのオカマで終わりたくないのよ]
キャサはタバコに火を付け…黙ったまま運転した。
私は何の為に女王様になって生きるの?
答えは出ていた…生きてる事を実感したいから。
私が生きてると実感できる瞬間…快楽に身を委ねてる時だけ。
神崎パパ…神崎護…に抱かれた時が本当の私のような気がした。
[着いたわよ]…キャサの呼びかけで我に返った。
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