第193話 いじめの体質
今度の患者は田畑五郎27歳である。
渋沢吾郎:どうしましたか?
田畑五郎:私は今、ありえないいじめを受けています。どうしてでしょう。
渋沢吾郎:それは、あなたが本物だからです。嫉妬などが原因でしょう。
田畑五郎:何か対策はありますか?
渋沢吾郎:気にしないことです。
田畑五郎:しかし、痛みも気になりますが。
渋沢吾郎:痛みがあるのですね。運がないですね。超能力者にでもやられているようですね。
田畑五郎:そうみたいです。
渋沢吾郎:それだけあなたは本物なんです。まずは自信を持っていいです。
田畑五郎:でも、自信を持ったら逆にやられるのでは?
渋沢吾郎:神様はそこまで冷酷ではありません。今受けている難は、あなたが越えなければいけない壁だからです。自分を信じましょう。
田畑五郎:解かりました。
渋沢吾郎:ではもういいですね。
田畑五郎:はい。
と、五郎は帰っていった。
夜、吾郎は清子と話した。
渋沢吾郎:なあ、清子。五郎さんはよっぽど運がない。
渋沢清子:なんで?
渋沢吾郎:超能力者に攻撃を受けているからだ。これだと、目的の100分の1も達成できない。
渋沢清子:あなたがスイッチ入れてあげれば痛みは治るんじゃない?
渋沢吾郎:まだその時期じゃないようだ。世界を救いたい者がこの世の魔のせいで、読み違いされて妨害されるということはしばしばある。
渋沢清子:ほかには原因はないの?
渋沢吾郎:神様が眠っている場合がある。起こしてあげないと、この世が救われなくなる。
渋沢清子:難しいね。
渋沢吾郎:で、神様は子供ができないとなれない場合がある。というより、その子供が本物の神様なんだよね。で、神様が生まれないと、相思病を引き起こしてしまう。この世に神様はいるが1人ではない。だが、神様が生まれないと、一つの人種が滅ぶこともある。神様が生まれないと、その人種も子孫が残らなくなることになる。日本がその危機にさらされているかもしれない。神様は正しいものではない。優しいものがなれるのだ。第一、正しさには決まった定義がない。正しさで人は救えなくても優しさで救われる世の中はたくさんある。神様は本当は最も優しいのだ。
渋沢清子:この理論解かる人は何人いるだろうね。
渋沢吾郎:解かるものは天才の域を超えているんだ。神の領域だ。
渋沢清子:私にはちょっと難しいみたい。
渋沢吾郎:思わず、神様について語ってしまった。なあ、清子。今日も君を抱いて寝たい。
渋沢清子:いつでもどうぞ。
と、今日の吾郎と清子はドリームナイトを過ごした。
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