第166話 働いた方がいいですか

 今日の患者は米原悦子49歳である。

渋沢吾郎:どうしましたか?

米原悦子:短大を卒業してすぐに結婚した為、働いた経験がありません。夫が亡くなった為、働いたほうがいいのか迷っています。料理は得意です。死亡保険、遺族年金などがあるので、生活に困っているわけではありませんが、働かず家に居るのもどうなのかと思いました。隣家の主婦から、「いい身分だね」的な嫌味を言われたというのもあります。私は腹が立ったので、言い返したほうがいいか息子(25歳会社員)に聞いたら、「やめちょき。構わんほうがええ」と言われモヤモヤしています。取りあえずスーパーの品出しのバイト面接に行きましたが落ちました。女性の店長だったのですが、「え?今まで一度も働いた事がないの?」と驚かれ、呆れたような顔をされました。やっぱりダメなのでしょうか?このままじゃ隣家の主婦にバカにされたままです。アドバイス願います。

渋沢吾郎:別に、私は気にしないで好きなことをやって、それに収入がくっつけばいいのではないですか?

米原悦子:それもそうですね。好きなことをやって収入ですか。料理で何かいいアイデアありますか?

渋沢吾郎:変わったレシピをYouTubeで流すとか。

米原悦子:それいいですね。息子と相談します。

 と、米原悦子は笑顔で帰っていった。

 そして夜、吾郎は清子と話した。

渋沢吾郎:なあ、清子。隣人のことなんか忙しいと構ってられないよな。

渋沢清子:でも、その人には何かやりがいがないとダメなんじゃないかなあ。

渋沢吾郎:そうだな。人生生きがいがないとやってられないよな。

渋沢清子:でも、私は幸せよ。あなたといて生き甲斐があるからね。

渋沢吾郎:俺も清子といると生きている実感がある。

渋沢清子:それって、H?

渋沢吾郎:じゃあ、今日も楽しくHする?

 と、今日も吾郎と清子はめでたい日を送っていた。







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