第124話 疲れるだけの会社

 今日の患者は中田明美29歳である。

渋沢吾郎:どうしましたか?

中田明美:もう疲れました。私はあと何を頑張れば良いのでしょうか?今の仕事について4年程なのですか職場の環境に疲れました。

渋沢吾郎:何で疲れているのですか?

中田明美:産休育休の方が増え人手不足になりその人達の仕事が全て入社したばかりの私にまわってきました。数少ない同僚は、覇気がなく行動が遅く反応もしない子のためそのフォローもしました。休みも週1で、忙しいときは休日出勤、残業すると残業代のことで嫌味を言われます。育休から復帰した人からはろくに話したことがないのに嫌われています。そのお仲間にも嫌われています。上司は助けてくれません。私が気にしすぎな性格のせいだと言います。入社して、誰も教えてくれず嫌味を言われ、誰にも相談できず、だけど仕事は山積みで、わからないなりにミスのないよう慎重にやってきました。気を使う環境なんだからそんな風にもなります。何を相談しても呆れ顔です。「結婚してる人、子供がいる人の方が余裕があって働きやすいわ」と言われました。先日、身体も心もギリギリで頼まれた仕事をこなすことができませんでした。そして、代わりに同僚が行うようになったのですが、そこから私は冷たくされるようになりました。代わりに今までなにもしなかった同僚の株は上がってます。

私は失敗も許されないのでしょうか。転職も考えました。でも、この年でもう難しい気がします。気力もありません。たど毎日が辛いです。自分の不器用さと人生を恨んでいます。

渋沢吾郎:こういう場合は転職がいいですね。

中田明美:転職と言いますと。

渋沢吾郎:私のところで働きませんか?あなたは仕事がよくできる人だと思いますし、よく気を使う人だとおもいます。疲れるだけの会社は辞めて希望のある私の会社で働きませんか?

中田明美:それって大丈夫なんですか?

渋沢吾郎:私の会社はチームワーク第1です。助け合いです。ですので、やりやすいと思います。

中田明美:それなら安心して働けると思います。ありがとうござす。

渋沢吾郎:それでは今日はいいですね。

 と、中田明美は気が晴れたように帰っていった。

 そして夜、吾郎は清子と話した。

渋沢吾郎:なあ、清子。今度俺たちの会社にまた一人入ったからよろしく。

渋沢清子:あなたもよくやるね。管理が大変よ。

渋沢吾郎:でも、その人は仕事ができそうな人のような気がしたんだ。

渋沢清子:聞いてるとそう思うけどね。

渋沢吾郎:これも一つの人生経験だよ。

渋沢清子:そうだね。

渋沢吾郎:じゃあ、今日もHをしてみますか。

渋沢清子:あなたは好きね。

渋沢吾郎:清子もだろ。

渋沢清子:今日も、ソフトにね。

 と、今日も、吾郎と清子はドリームナイトを過ごした。


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