第26話 斎藤くん宅

「すみません、突然」

「いえ、今日息子はいませんけど」

「息子さんについていくつか伺えればと思いまして」

最初に伺ったのは斎藤くんのお宅だ。他の2人は怪しいが、まず情報源の斎藤くんのことを知ろう。

「息子が何かしたんですか!?」

「違います! 落ち着いてください、お母様!」

そりゃ急に警察が家に来て、息子のことを聞いてきたら怖いよな…。

「息子さんの情報で行方不明の男の子が見つかるかもしれないんです」

「え? 息子の情報?」

「はい、息子さんが見かけた男の子と悠人くんが関係あるかもしれないのですが。えっと、一応息子さんの嘘ではないことを確認したかったんです。すみません、疑うようで」

「いえ、あの子学校でいじめをして、不登校になりかけたりもしてて…。疑われても仕方ないです。でも、嘘を言うような子ではないですよ」

「もう1つ、すみません。息子さんのお部屋を拝見というのは難しいでしょうか?」

「あの子学校に行かない日はいつも部屋にこもったままですけど、部屋の掃除は私がしてますから男の子なんていないですよ! さすがに本人がいないのに部屋を見せるわけにはいきません。息子にはこのことは言わないでおきますから、もうお引き取りください」

「本当に申し訳ありません。お話を聞かせて頂き、ありがとうございました」


斎藤くんは白…か? お母さんが嘘をついているようには見えなかったし…。次は鈴木くんのお宅をあたってみよう。

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