第26話 斎藤くん宅
「すみません、突然」
「いえ、今日息子はいませんけど」
「息子さんについていくつか伺えればと思いまして」
最初に伺ったのは斎藤くんのお宅だ。他の2人は怪しいが、まず情報源の斎藤くんのことを知ろう。
「息子が何かしたんですか!?」
「違います! 落ち着いてください、お母様!」
そりゃ急に警察が家に来て、息子のことを聞いてきたら怖いよな…。
「息子さんの情報で行方不明の男の子が見つかるかもしれないんです」
「え? 息子の情報?」
「はい、息子さんが見かけた男の子と悠人くんが関係あるかもしれないのですが。えっと、一応息子さんの嘘ではないことを確認したかったんです。すみません、疑うようで」
「いえ、あの子学校でいじめをして、不登校になりかけたりもしてて…。疑われても仕方ないです。でも、嘘を言うような子ではないですよ」
「もう1つ、すみません。息子さんのお部屋を拝見というのは難しいでしょうか?」
「あの子学校に行かない日はいつも部屋にこもったままですけど、部屋の掃除は私がしてますから男の子なんていないですよ! さすがに本人がいないのに部屋を見せるわけにはいきません。息子にはこのことは言わないでおきますから、もうお引き取りください」
「本当に申し訳ありません。お話を聞かせて頂き、ありがとうございました」
斎藤くんは白…か? お母さんが嘘をついているようには見えなかったし…。次は鈴木くんのお宅をあたってみよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます