第25話 どうしたら…
昨日は何もできなかった。高校生が誘拐をしたとして子供を隠せる場所…家か? でも、家には家族がいてバレてしまうはず…。まさか…悠人くん。頼む…生きていてくれ。もし、悠人くんがいなくなったことに2人のどちらか、もしくは斎藤くんが関係していたとしたら…。彼らを直接刺激しすぎては悠人くんが見つかるまでにもっと時間がかかってしまうかもしれない。そう思うとどう動けばいいのか…。落ち着け、俺。俺が動かない限り悠人くんは…。
「こんにちはー」
「ん? あ、こんにちは! 華さん!」
「あの、お話って?」
「すみません、お忙しいのにお呼びして!」
「いえ、それより呼ばれたということは…悠人のこと何かわかったんですか?」
「それなんですが…」
私は華さんに高校生の聞き取りでの話と高校生が関わっている可能性について伝えた。
「な、なるほど…」
「悠人くんと仲の良かった高校生とか、何か心当たりのあることありませんか?」
「…いや、ないです」
…何か言いかけた?
「えっと、この3人で見たことのある子いませんか?」
「わからないですね…。ごめんなさい、そろそろ仕事に戻らなくちゃいけなくて…。仕事が終わったらまた悠人を探します。おまわりさんもよろしくお願いします」
話を遮るように華さんは深々とお辞儀をし、出て行ってしまった。高校生と悠人くん…。華さんは何か知っている? いや、話してくれないことよりも今は3人の高校生だ。直接刺激するのは危険だし、ご家族に話を聞きに行ってみるか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます