第20話 おまわりさんと松川くん
今日も聞き取り。今日は松川くんと斎藤くんという子にも聞き取りができるようだ。不登校の子たちだ、うまく話して傷つけないようにしなければ。不登校のことには触れない方がいいだろうな。
「こんにちは」
「こんにちは、松川くんかな?」
「はい、お願いします」
何だか緊張してる…?
「この男の子を知らないかい?」
「わからないです、貼り紙の子ですよね? 早く見つかるといいですね」
話し始めてからは特におかしくないか。まぁ、知らない大人で警察官が目の前にいるのは怖いか。
「そうなんだ、早く見つけてお母さんに返してやりたいよ」
「お母さんも心配してるんですか?」
「そりゃあ、息子がいなくなったんだ。当たり前さ」
「ですよね、早く見つけてあげてください」
「あ、君もよく隣町に行くんだよね?」
「え、あー、カフェですか?」
「あぁ、どこのカフェに行くのかな?」
「隣町には美味しいカフェがたくさんあるのでその時によりますかね」
「なるほど、君以外に隣町によく行く子や小さい子と遊んでいるような子を知らないか?」
「いやー、あんまりわからないです」
「そうか。ありがとう」
「失礼します」
松川くん…少し怪しいな。お母さんも心配してるんですか?ってなんだったんだろうか。
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