第184話 8月10日(水)レボ部の仕事その21-9

次はチャンポンの番である。20代の男性の患者さんとの話です。

長崎:ご機嫌はどうでしょうか。

患者:よくないですね。

長崎:朕にできることはありますでしょうか。

患者:ないね。

長崎:朕とお話だけでもしませんか?

患者:悪い。そんな気になれない。

長崎:朕は他人とは違うぞ。朕は相手を理解することと心がけておる。朕はそなたの理解者になりたいのだ。

患者:だが、精神コントロールが効かないってわかるか?

長崎:それは過剰なストレスと自分自身が戦っているときに起こる症状と朕は見ている。

患者:なるほど。

長崎:あと、本来あるべき姿に従わないとそうなることになる可能性もあります。

患者:なるほど。君は多少は分かるようだね。理解のない医者よりかは数段いい。

長崎:では、原因を探ってみましょう。学問は嫌いですか?

患者:大好きだよ。

長崎:彼女はいますか?

患者:いないよ。

長崎:いじめには遭っていますか?

患者:いじめはされていない。

長崎:なるほど。彼女がいないのが原因と思われますがどう思いますか?

患者:確かにその通りだ。

長崎:朕は人は異性の誰かと繋がっていなければ生きていけないという人も世の中にはいます。それとは違うのですか?

患者:君はたいしたもんだ。よく答えが出てくるよな。

長崎:で、女性には優しく・ソフトにいくのが重要だと朕は思っています。

患者:そうだよな。俺は女性との付き合い方は決めているがきっかけがない。

長崎:そのうちできますよ。

患者:できることならば辛いときにそばにいてくれた女性なら信用できるんだが。

長崎:確かにそうですよね。愛するって肝心な時に一緒にいてこそ力を発揮すると思います。

患者:そうだよなあ。

長崎:では、この辺で謎かけをやりませんか?

患者:では俺から「未来の彼女とかけて ともに住む その心は 俺の希望です」

長崎:では、朕は「女性とかけて ソフトと説く その心は 優しく丁寧に」

患者:それってやるっていう意味か?

長崎:いろいろな解釈があると思います。

 とチャンポンと患者の話が進んでいった。

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