第53話 5月13日 (日) レボ部のピクニックその3

 そして、昼食の時間が終わり、みんな集合したんだ。

佐々木:えーと。今、それぞれの昼食が終わったところで何がしたい?

助平:湖でコイを釣りたいなあ。

川村:助。そのコイって魚それとも恋愛?

名取:助。相変わらずだね。じゃあ、私は清彦君を釣っちゃおう。

秋山:静香ちゃん。僕歩きすぎて足がつってる。

名取:じゃあ、足から食べてあげる。

朝霧:四人とも相変わらずだね。

佐々木:というわけでみんな誰かをつって、つって、つっついて、ってわけわかんねーよ。ということで、湖の上をボートでデートしましょう。

前田:佐々木君。私たち3人はどうすればいいの?

佐々木:そうだなあ。サスケが二人釣っちゃえば。

佐山:俺は、二股か来る趣味はねーが。

亀山:サスケ君。私立ちまだあなたを認めてないわよ。

前田:私たち3人はボートは遠慮する。

増田:佐々木さん。私と雪絵はどうなるんですか?

助平:レズコンビでお互いを釣れば。

小山:助平さん。私たちレズじゃないです。

助平:じゃあ、合宿のときの人生ゲームの時レズコンビだったじゃねーか。

増田:あれはゲームです。

佐々木:じゃあ、サスケが久美ちゃんと恭子ちゃんとレズコンビを釣ってくれ。

増田:佐々木さん。私たちレズじゃありません。

助平:でも、ホモよりましだろ。

小山:意味がわかりません。私たち女です。

佐々木:じゃあ、あとはボートにレッツゴー。

 これからレボ部はボート組みと居残ってくっちゃべり組に分かれた。ボート組みはお互いを釣って食べる。居残り組みは食べたきゃ食べるって何食べるんだって?それはみかんとバナナ?えーと、別に深い意味はありません。というわけでストーリーは再開します。ッとその前に美子ちゃんがいサスケに言った。

神山:サスケ君頑張ってね。せっかくお膳立てしたから成功を祈ってるよ。彼女ができればサスケ君の病も治るけど、焦らないでね。

佐山:美子ちゃんありがとう。

 というわけで二組に分かれてトーキング開始。

まずは、助と愛ちゃんコンビから。

助平:愛ちゃん。今日も湖でコイを釣ってやるぜ。

川村:そうよね、池の鯉じゃまずいよね。

助平:当たり前だよ。と、ところで、さっき清彦といたときずいぶん仲良かったね?

川村:あ。助。嫉妬しているの?

助平:そうじゃなくて、清彦ってどんな男だった?

川村:いい男だね。静香がうらやましいよ。

助平:愛ちゃん。静香ちゃんに言いつけるぞ。そしたらソースかけられて食べられるぞ。愛はカツだからな。

川村:私、女に食べられるのはいや。っていうより、助も朝ちゃんと仲良かったじゃない。

助平;それは元からだって。愛ちゃんは知ってるだろ。

川村:わかってるわよ。私は理解のある女ですから。

助平:でもやっぱり愛ちゃんがいいね。

川村:そうよね。あの企画は本当の愛を確かめるための企画よね。

助平:愛ちゃん。あれは不倫大会じゃないかと清彦が言ってなかった?

川村:なんで助が知ってるのよ。でもあの企画に対しての非難だからね。

助平:とか何とか言っても楽しかったなあ。恋人以外の異性と友情を深めるなんて、ずいぶんきわどい企画だよな。

川村:レボ部は男女を分けて活動しないのが特長よね。これほど男女のつながりがある部ってないんじゃん?

助平:そうだね。でも改めて愛ちゃんがいいと思ったよ。というわけで、これからもよろしく。

川村:こちらこそ。

 この2人はどうやら絆が深まったらしい。そして次は僕と静香ちゃん。

秋山:静香ちゃん。僕がいるからボートじゃなく大船に乗ったつもりでいてよ。

名取:清彦君って頼りがいがあるこというよね。この船に名前をつけようよ。

秋山:そうだね。思い出のセレナーデで船酔いしちゃったぜ丸っていうのはどう。

名取:ゲロを吐くなんて美しくないわね。

秋山:下呂の代わりにお好み焼きって言うのはどう?

名取:それって新種の魔術芸?

秋山:そしてさらに一言。できちゃったって言うの。

名取:清彦君。つわりのときってゲロ吐くの?

秋山:僕はお好み焼きを吐くからわかんない。

名取:じゃあ、やって見せてよ。

秋山:じゃあ、ちょっとにおったお好み焼きはいてみるよ。昼にお好み焼き食べたから。

名取:清彦君。わかった。もういいよ。私、お好み焼きがお嫌い焼になっちゃう。

秋山:僕、頭がちょっと変みたい。

名取:私もだいぶへん。でも、いつもこんな楽しい日が二人で続きますように。

 次は佐々木と美子ちゃんのトークになります。

佐々木:美子ちゃん今回の企画はどう思う

神山:恭子ちゃんは気の毒だったね。

佐々木:たまにはいいよね。

神山:佐々木君はそんなにしたいの?不倫。

佐々木:違うって。男と女の友情もあっていいだろって。

神山:わかってるわよ。私もサスケ君と友情ができたような。

佐々木:やっぱり失敗だったかな。

神山:あ、もしかしてやきもち。

佐々木:ちがうショックでしりもち。

神山:で夜ご飯は鏡餅。

佐々木:で、朝ごはんは餃子。

神山:なんでもちじゃないの?

佐々木:いや、もちがなくてさあ。

神山:それを言うならもちじゃなくておちでしょ。

佐々木:いやあ、美子ちゃんに一本取られた。

神山:佐々木君もレベル上がってるね。

佐々木:俺たち息もあってるね。将来結婚できるかも美子ちゃんとなら。

神山:佐々木君。今のはホント。私、こんなに早く言われるなんて思わなかった。

佐々木:美子ちゃん。卒業したら結婚しようか。

神山:なんか、気が早いかもしれないけど、私は佐々木君のことは何でも知っているからいいよ。でも、高校生で結婚の話はすごいよね。

佐々木:でも、もっと凄いのがいるよ。チャンポンと美華ちゃんだ。あの年でもう親との話がついている。

神山:そうね。あの勢いだと、美華ちゃん。高校生で奥さんになるよね。

佐々木:漫画みたいだね。

神山:小説じゃない?

佐々木:美子ちゃん。それってどういう意味?

 ナレーターの僕が解説しましょう。美子ちゃんは自分が小説の世界にいる人じゃないのかなって思っています。そう読者のあなたも小説の世界の人かもしれませんよ。はいー。で、僕って何者。というわけで話は戻ります。

佐々木:まあ、それはおいといて、このハイキングで婚約が決まってしまった。

神山:私たち精神年齢は、いくつだと思う?

佐々木:さあ、20歳。いや、24歳。いや、28? それとも30代?

神山:この小説の作者と同じだったりして。

佐々木:美子ちゃんそれどういう意味?

神山:いや、私たちってこの世を作った人の意思の考えで創られている世界なのかなあって。

 ナレーターの清彦です。美子ちゃんがこんなことを考えているなんて作者もびっくりしていることでしょう。一体作者は何を言いたいのでしょうか。

佐々木:とにかく、美子ちゃん。これからもよろしく。

神山:こちらこそ。

 次は阿曽部と朝ちゃんです。

阿曽部:朝ちゃん。助はどうだった?

朝霧:助平君は元気だったよ。

阿曽部:いや、そういう意味じゃなく。

朝霧:ごめん。ちょっと突っ込めなかった?

阿曽部:このボート遅いから突っ込んでも衝撃は少ないよ。

朝霧:それって制限速度があったから。でも安全運転が一番。

阿曽部:ということで、これからボートで何しようか。

朝霧:ボートしようよ。

阿曽部:朝ちゃん冴えてるね。

朝霧:今日もさわやかだからね。ところでさあ。久美ちゃんってどういう子だった?

阿曽部:そうだね。今のところは普通の子だね。早くレボ部病をうつさないと

朝霧:どうやってうつすの?

阿曽部:口移しかなあ。

朝霧:そうなことしたら、エンガチョよ。阿曽部君キスしたいの?

阿曽部:じゃあどうやってうつすの?

朝霧:私だったらカメラを使うよ。

阿曽部:それって違う意味のうつすじゃない?

朝霧:そして口移しをしている所をとるの。

阿曽部:結局口移しじゃん。カメラの意味ってただの駄洒落じゃん。

朝霧:でも、レボ部病をうつすのはやっぱり口だと思う。

阿曽部:しゃべって移すからかい。

朝霧:その通り。

阿曽部:とにかくしゃべって、ボケたところで突っ込んではかす。

朝霧:それって手を口に突っ込むこと?

阿曽部:朝ちゃんノリがいいねえ。それが吐くのに一番いいって・・・。ちがーう。吐くのはゲロじゃなくてボロ。

朝霧:阿曽部君冴えてるね。

阿曽部:というわけで、僕は今日も朝ちゃん釣れたみたい。

朝霧:私も釣れたみたい。

阿曽部:二人で突ったってことは、魚はないの?

朝霧:どうやら私たちのさおが引っ掛かっただけみたいだね。

阿曽部:というわけで、今日もよろしく。明日の分もよろしく。そして永遠にForeevre.

朝霧:阿曽部君のその言葉、しびれちゃった。特に足なんか。

阿曽部:そりゃ、正座するからだよ。ボートで正座はおかしいよ。

朝霧:だって、お茶しながらボートしたいもん。

阿曽部:朝ちゃん。ボケを言うのを待つまで正座していたことを僕は知っているから正座直していいよ。

朝霧:それなら、そうといってくれれば、私は楽だったのに。

阿曽部:朝ちゃん意味わかんない。

朝霧:というわけで、これからもよろしくね。

阿曽部:こちらこそ。

 最後はチャンポンと美華ちゃんである。

長崎:美華ちゃん。恭子ちゃんどうだった。

宮下:でも私説得したから。

長崎:美華ちゃんって精神年齢いくつ?

宮下:私、ネットで恋愛診断テストをやったの。そしたら「結婚適齢期型」だったの。

長崎:朕はこんなに早く結婚が決まるとは思ってもいなかった。美華ちゃん。高校生で結婚する気?

宮下:ターちゃん。私は早いほうがいいの。

長崎:美華ちゃんってしっかりしてるよね。どんな家庭を持ちたい?

宮下:ターちゃんは?

長崎:朕はお互いが助け合ったり、励ましあえたり、支えあえたり、甘えあえたり、成長しあえる夫婦が理想だ。

宮下:さすがターちゃん。私が目をつけただけある。あと、夜のパートナーも忘れないでね。

長崎:美華ちゃん。意味わかってるの?

宮下:え?だって一緒に寝たいだけだよ。

長崎:そうだよね。寝るだけだよね。朕はまだ早いと思っていたんだ。

宮下:何のこと?

長崎:だめだよ。美華ちゃんはもう少し年が経ったら分かればいいの。

宮下:だから、何を分かるの?

長崎:いやー。やっぱり美華ちゃんはあどけないね。

宮下:やっぱり私は子ども?

長崎:美華ちゃん。朕は少々我慢をしなければならないようだ。

宮下:何の我慢?

長崎:いや、ちょっとした男の都合。

宮下:意味がぜんぜんわかんない。

長崎:朕はしばらく一人で慰めているから、美華ちゃんは気にしなくていいよ。

宮下:ターちゃん。私。ターちゃんのためだったら何だってするよ。

長崎:じゃあ、結婚してからのお楽しみにするよ。

宮下:じゃあ、結婚したらサービスしてあげる。

長崎:美華ちゃん。意味分かってるの?

宮下:うん。食事作ったりしてあげるね。

長崎:やっぱり美華ちゃんはあどけない。

宮下:えー。私って子供。結婚適齢期なのよ。心理テストでは。

長崎:美華ちゃん。ちょっと意味が違うけど。まあ、朕は4年間は我慢するよ。

宮下:ターちゃん。あんまり我慢すると良くないからね。

長崎:あーあ。美華ちゃんが高校生だったらなあ。

宮下:ターちゃん。でも私頑張るから。

長崎:そうよ。朕は男だ。大事なものは大事なんだ。一度決めたものは守ろう。それでこそ朕だ。

宮下:ターちゃん大丈夫。

長崎:とにかく美華ちゃん。空でも眺めていようか。

宮下:そうだね。

 二人は空を眺めていた。これでボート組みは終わり。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る