第32話 5月5日(土)レボ部の合宿3日目その2

 昼食が終わって、午後の活動に移ります。ッていってもやることは人生ゲームなんだけどね。人生ゲームは阿曽部が仕切るんだ。場所は自分たちの部屋です。

阿曽部:では、これから人生ゲームを始めます。ゲームはCDを持ってきました。このゲームはうちの会社の開発中のゲームなんだ。参加できるのは6人までなんだけど・・・・・・。12人いるから、2人でペアーだね。

 ゲームは部屋のパソコンを使うんだ。CDをインストールして始めるんだ。

阿曽部:ではまずは2人一組でコンビを組むんだけど、カップル同士って言うのはどう?

助平:それはいいなあ。

名取:私もそれでいい。

長崎:ちょっと待て。朕はどうなるのだ?

助平:何を言っている。チャンポンには美華ちゃんがいるじゃないか。

長崎:ちょっと待ってくれ。先生は加わらないのか?

助平:先生たちはあほらしいと言って、どこかで二人で仲良く散歩だそうだ。

長崎:助。それはマジか。

宮下:ターちゃん。私じゃだめなの。

 美華ちゃんはターちゃんを見つめていた。

長崎:あ、いや・・・・・・。

阿曽部:チャンポンが納得したみたいなので始めます。

増田:ちょっと待ってください。私と雪絵はどうなるんの?

助平:どうなるのって、友子ちゃんと雪絵ちゃんが組むしかないよな。

小山:えーっ。

増田:なんか私と雪絵はセットにされているみたいね。

阿曽部:では始めよう。順番はコンピュータに任せるよ。それでいい?

 みんな納得した。

阿曽部:一応、勝った順位はお金が1番多い順だから。とにかくお金を貯めましょう。みんないい?

 みんなO.K.した。

人生ゲームはめちゃくちゃ長いので、読者の人には、みんながどんな人生だったかを簡単に紹介するだけで終わりにします。

 まずは助と愛ちゃんのコンビから。この二人は男でプレイヤーを開始しました。名は助。助の人生はこうだった。

 3歳の時  幼馴染みの愛ちゃんに恋をする。

 12歳の時 急に尻尾が生えた。助はサイヤ人だった。

 18歳の時 地球に来たフリーザーを倒す。これで宇宙最強になる。

 20歳の時 道場を開く

 22歳の時 幼なじみの愛ちゃんと結婚する

 25歳の時 長男誕生

 28歳の時 第2の道場を開く。しかし、それはお笑い道場だった。

 30歳の時 長女誕生。

 33歳の時 不動産経営を始める

 39歳の時200階建てのビルの建築に成功。ギネスに載る。

 45歳の時 自家用宇宙船を買う。

 49歳の時 惑星を1つ手に入れる。梅星と名付ける。

 54歳の時 息子に道場の師範を譲る。

 62歳の時 梅星で第2の人生を送る。

 70歳の時 梅星で梅干を食べながら酸っぱい人生だったといって人生を終わる。

  財産 13京5900兆1822億6491万2253円


 次は阿曽部と朝ちゃんペアーである。プレイヤーは男。名前は博。

 0歳の時 博は長男として生まれる。

 5歳の時 無名な大学で教授になる。このときから研究生活を送る。

 8歳の時 エイズを治す薬を作る。

 10歳の時 ノーベル化学賞を受賞される。

 12歳の時 食べたら回復する仙豆の製造に成功。

 15歳の時 仙豆の売り上げが世界のヒット商品になる。

 20歳の時 急にロボット工学をやりだす。

 32歳の時 1台の人間型ロボット、アンドロイドを作り出す。

 33歳の時 アンドロイドを増産し、発売を開始。

 36歳の時 結婚する名前はユウカ。

 42歳の時 宇宙船を作り出す。

 45歳の時 つきに行ってウサギのぬいぐるみを着てもちをつくところの写真を取る。

 46歳の時 その写真がなぜか1億枚売れた。

 50歳の時 博は人類救済のため資材を半分投げ出す。

 53歳の時 人々から偉大な発明者として世界中で表彰される。

 58歳の時 長男が生まれる。

 70歳の時 仙豆を食べながら妻と子と優雅に暮らす。

  財産 10京5624兆0092億7801万1282円


 次はチャンポンと美華ちゃんのペアーである。名前は太郎。

 0歳の時 太郎は三男として生まれる。

 3歳の時 お笑いに目覚める。

 5歳の時 マジで勘弁という意味の「マジカンベ」という言葉を流行させる。

 6歳の時「マジカンベ」が流行語になり、流行語大賞をもらう。

 8歳の時 「突っ込み駄洒落」の本を発刊し、売れまくる。

 15歳の時 お笑い帝国集団という怪しい集団を作り、太郎は自分のことを朕と呼ぶようになる。

 18歳の時 お笑い映画「笑いは世界を救う」を作る。

 22歳の時 お笑いノーベル賞というものができ、太郎は第1号のノーベル賞をもらう。

 26歳の時 結婚する。名前はミカである。

 29歳の時 長男誕生 笑吉という名前をつける

 34歳の時 笑吉が自分の名前のせいでぐれる。

 36歳の時 笑吉のグレが収まる。その頃、長女誕生。

 39歳の時 太郎の一家がテレビで連載出場決定。

  お笑い家庭のコメディーの番組に出演。

  視聴率83.8%を記録する。もちろんギネスに載る。

 45歳の時 太郎は自分のお笑いを宇宙でも挑戦する。

       宇宙人に“さむい“といわれる。

 46歳の時 それでも太郎は挑戦する。

 47歳の時 太郎にあだ名がつく。あだ名はチャンポン。理由は不明

 52歳の時 太郎のお笑いがある台詞で宇宙人に受けるようになる。その内容は、「お前らつまらねーなら笑うな」「いや、笑ってない、笑ってない」という1人ボケ突込みがうけたことがきっかけであった。

 60歳の時 今までのお笑い映画がみのり、表彰される。

 70歳の時 このときもまだお笑いに走っている。

  財産 436億4750万0051円

 

 次は僕と静香ちゃんのペアーである。プレイヤーは女でシズカである。

 0歳の時  シズカは誕生する

 3歳の時  大奥に入る

 5歳の時  家に戻る

 6歳の時  女流作家を目指す。

 7歳の時  「幸せのタンポポ」という絵本が出版社の大賞をとる。それから一気に有名になる。

 10歳の時 芥川賞に受賞される。史上最年少でギネスに載る。

 12歳の時 恋をする。相手は同じクラスの清彦君である。

 16歳の時 出版社を作る。

 20歳の時 雑誌「for you」がヒットする。

 25歳の時 清彦と結婚する

 31歳の時 海外にも進出を始める。

 34歳の時 雑誌のジャンルを増やす。スポーツ、恋愛、占い、趣味、科学、ギャグ等である。

 39歳の時 双子の女の子を出産する。

 43歳の時 銀河鉄道999に乗って家族で旅に出る。

 48歳の時 アンドロメダ星雲で記念撮影。

 54歳の時 地球に戻って宇宙雑誌“コロニー”を発刊する

 63歳の時 ノーベル宇宙賞を受賞される。

 70歳の時 孫3人娘2人に囲まれながら幸せに暮らしている。

  財産 307億8911万0761円


 次は佐々木と美子ちゃんのペアーである。

 プレイヤーは男で、名前はシンである。

 0歳の時  姓名判断の忠告を無視し、最も運勢の悪い名前シンを付ける。

 2歳の時  亡霊に取り付かれる。

 5歳の時  誘拐されてぼこぼこにされて家に帰される。

 7歳の時  好きな人に亡霊が「ブス」といって好きな人にふられる。

 10歳の時 おこずかいの全財産をどぶに落とす。必死に探すが13円しか取れなかった。

 11歳の時 車にひかれて入院する。入院費ががっぽり取られる。

 13歳の時 不幸続きで宗教に走る。寄付金をがっぽり取られる。

 15歳の時 5円が足りなくて約束したプレゼントが変えなかった。彼女に「ご縁が無かったんだね」といわれた。皮肉たっぷりの洒落を言われてふられる。

 16歳の時 靴の紐が切れる。

 17歳の時 宇宙人に拉致される。

 18歳の時 何とか生きて地球に戻るが、マイホームがなくなっている。

       公園でのダンボール生活が始まる。

 19歳の時 似顔絵を描き始める。

 20歳の時 占い師に占ってもらう。運勢は大凶中の大凶と出る。

 21歳の時 彼女ができる。きっかけは似顔絵を描いた縁である。

 22歳の時 結婚する。1ルームマンションで暮らす。

 24歳の時 男の子が生まれる。

 29歳の時 離婚する。原因は貧乏性でごみが捨てられない性格である。

 33歳の時 借金が1億を超える

 35歳の時 ミスターオクレと友達になる。

 39歳の時 マージャンで負けまくって借金が10億になる。

 42歳の時 生きる希望を失い、人身事故をしようとしたが、生きていたため損害賠償金を払うはめになる。

 45歳の時 なぞの占い師が現れ、一生に一回だけ幸運が訪れると予言される。

 47歳の時 この幸運は訪れる。なんと宝くじで1等が当たる。

 48歳の時 彼はラスベガスへ乗り込み資産を増やそうとする。そして0円に。

 49歳の時 借金王になり、ギネスに載る。

 51歳の時 借金王になる方法という本を出す。あまりのバカらしさに売れまくる。

 53歳の時 取材を受ける。借金王になるこつを教える。

 55歳の時 印税などの収入で借金が減る。

 60歳の時 伝説の男となる。

 70歳の時 借金があっても生きていけると悟りながら笑いながら暮らす。

  財産 ―1860億5322万6185円となる。


 最後は友子ちゃんと雪絵ちゃんペアーである。

 0歳の時  トモコという名の女の子が生まれる。

 3歳の時  ユキエという女の子と友達になる。

 5歳の時  トモコとユキエはファーストキスをしてしまう。

 8歳の時  二人は危ない関係の本を見てまねをする。

 12歳の時 二人は占い師に占ってもらったら、二人とも同性愛に目覚めるといわれる。

 16歳の時 二人はついにレズをしてしまう。この快感が忘れられなくなる。

 20歳の時 レズについ本を書き始め、出版し、それが当たってしまう。

 24歳の時 二人は裁判所で同姓で結婚することを許される。

 28歳の時 どっちが父親になるかでけんかになる。

 33歳の時 最新の医療技術で女の子をそれぞれ産む。女の子供が一気に二人できる。

 40歳の時 宇宙旅行をする。ある星に住みつき、女だけの国を作ろうとする。

 50歳の時 苦労が実り、女帝国ができる。

 70歳の時 それから70歳まで何不自由なく過ごす。

  資産293億5210万8983円になる。


 これでみんなゲームでそれぞれの人生を歩んだ。かなりというか、どれも絶対ありえないものばかりだらけだけどね。

阿曽部:えーと、みんなどうだった?

助平:わが人生にいっぺんの悔いなしだぜ。

増田:なんで私とユキエがレズなのよ。

佐々木:オレの人生は最悪じゃねーか。

阿曽部:まあまあ、あくまでもゲームなので、穏便に。というわけで、僕の人生ゲームは終わります。これからはどうするの。

佐々木:夜飯が終わったらツーショットタイムっていうのはどうか。

名取:先生たちはどうするの?

佐々木:あほらしい企画を言って先生たちがお前ら勝手にやってろという態度を取らせて、夜企画するふりをしてみんなでツーショットタイムというのはどうだ。

助平:いいんじゃねーか。そしたら監視はねーな。

長崎:そうそう。朕はどうなるのだ?

佐々木:チャンポン、何言ってるんだ?美華ちゃんがいるじゃないか。

宮下:ターちゃん。今日ぐらいいいでしょ。

長崎:・・・・・・。

小山:あの、私と友子はどうなるんですか?

佐々木:二人で何かやっててくれないかなあ。

増田:えー。私たちレズにはなりたくないよ。

長崎:友子ちゃん。誰もそこまでやれっていっていない。さっきのはゲームだから。

小山:皆さんはこれからアダルトですか?

助平:雪絵ちゃん。いっている意味わかっている?

小山:だって、みんな、今日キスぐらいするんでしょ。

 みんな雪絵ちゃんの言葉に内心ドキッとした。佐々木が何とかこの雰囲気をごまかそうとした。

佐々木:あはははは。雪絵ちゃん。ドラマの見すぎだよ。それより、どういった企画が馬鹿らしいかみんな考えてくれ。

名取:それっていがいと難しそうね。

助平:いや、簡単じゃねーか。先生たちは今までの俺たちの企画した活動にほとんど参加してねーじゃん。

秋山:それもそうだね。

佐々木:じゃあ、馬鹿思案大会を今、緊急でやるか。

助平:その企画自体も馬鹿らしいと思うが。

川村:じゃあ、決まりだね。今、思いついたのをはじめから言ってもらおうよ。こういうときは最初は助ね。

助平:そうだなあ。下ネタ大会だな。ぜってー先生たちは参加しない。

長崎:一理あるなあ。

名取:でもそうだと先生たちは誤解しそうね。

長崎:朕が考えたのは、下ネタに対抗して、上ネタ大会。ッて、意味わかんねーから参加しないと思うが。

助平:チャンポン。意味わかんねーなら説明できねーじゃねーか。

長崎:下ネタよりましだろ。

秋山:そっか。なるほど。

助平:どうした。清彦。

秋山:下ネタは下品だから、上ネタは上品ということだから、上品なネタを考えると説明すればいいんじゃないか。

助平:上品ネタだと興味もたれるじゃねーか。

秋山:そっか。

神山:私が講義する時間ということにする?

佐々木:どんな講義。

神山:霊についての講義。先生から見たら馬鹿らしく思うんじゃないかなあ。

名取:でも、逆に興味もたれるんじゃない?

川村:私は普通でいいんじゃないかと思う。かくれんぼってどう。

佐々木:あ、それ、いい。

助平:俺もそれもいいと思う。

名取:私もそれ賛成。

佐々木:愛ちゃん考えたね。それならツーショットしていても、仮に先生に見つかったらかくれんぼしてるといえる。それに、かくれんぼに先生たちは絶対参加しないと思う。

名取:それっていいね。私、賛成。

朝霧:でもさあ、鬼はどうなるの?

川村:鬼がいないかくれんぼっていいんじゃない?

佐々木:愛ちゃん賢いね。じゃあ、みんなそれで決まりでいい?

 みんな賛成したので、かくれんぼするという偽の企画が決まった。夕食まで僕たちは適当に話をして、その間に佐々木が先生のところに行って帰ってきた。

佐々木:みんな、ただいま。

川村:どうだった?

佐々木:お前ら何がしたいんだ?といわれたけど強引に楽しく人生学んで何が悪いんですかといったら、かくれんぼのどこが学びだといわれたけど、人を見つけるのに勘を働かすから、感を鍛えているんです。と言ったさ。

名取:これじゃ、単なるへりくつだね。

佐々木:そう。江藤に屁理屈大王かお前はって言われた。もともと自由時間なんだからいいじゃないですかと言ったら、それもそうだな。・・・・・・。しょうがねーなって言われたよ。

名取:佐々木君は毎回先生とのコンタクト、本当にご苦労ね。

助平:ところで佐々木、夕食はまだか。

佐々木:もうできてる。これからみんな移動してくれ。

 そして、夕食後、みんな会議室に集まった。

佐々木:えー。お集まりのみなさん。これから、かくれんぼをします。

助平:うそつけ。

佐々木:って言うのは冗談で、ツーショットタイムです。相手は決まっているので、二人で適当にそれぞれ過ごしてください。だが、11時には部屋に戻っていてください。それでは解散。


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