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第37話『軽く犯罪だけど気にしない』

少し前、恋愛達が乗り込む前の結婚式場

「本当に良かったの百華？許婚だなんて断っても良かったのに」

「気にしないでお母様。神宮寺家を継ぐなら仕方ないことだわ」

「・・・・提案があるのだけれど、聞く？」

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『時は戻って恋愛が結婚式場の扉を開けたところから始めます』

俺は結婚式場の扉を開けると

目の前に色んな金持ちそうな人達がこちらを見る

1番奥にはポラリス・レオがいるのが見える

どうやら始まってはいるが百華さんはまだ出て来てないようだ

「なんだお前は！部外者は出て行ってくれ！」

ポラリスがそんなことを叫ぶと

警備員達が俺の所に迫って来る

しかし後ろから来た警備員が俺の前で他の皆に跪き

報告します！と叫ぶ

「衣装着替えに遅れると言った百華様は逃走した模様です！」

「「「なんだって！？」」」

俺も含め色んな人が同じ言葉を被せる

するとポラリスは俺を睨み指差す

「そいつだ！そいつが逃したに違いない！捕まえろ！」

警備員達が迫ってくるが

ここにいないならいる意味はないと思い

俺は結婚式場を出る

すると高杉達が俺に手を振っている

「大変だ金！そこで警察みたいな人が神宮寺さんをかばって戦ってるんだ！」

高杉にいわれ俺はダッシュしようとするが

警備員達がすでに後ろを控え

警棒を構えて近づいてくる

すると姉さんと佐藤さんと北条さんが俺の所まで走ってくる

「あんたは行って恋愛！ここは私達に任せて！」

「どうやらあの警察は神宮寺さんの母親みたいだ！あの人が逃したかも！」

姉さんと佐藤さんがそう言い

北条さんは無言で俺の背中を押し

警備員達に構え、俺に頷きかける

俺は頷き高杉のとこまで走る

そこから見る景色では

警察が見事な早技で警備員達を倒している

「行くぞ金！」「私達も頑張らなきゃ！」

「金君、気をつけて」

高杉、雲雀さん、真里奈さんの順にそう言って

先に乗り込む三人

いや、真里奈さんには戦って欲しくなかったが

仕方ない俺は騒ぎの真ん中にいる

百華さんのとこまで行く

「あなたが金華山君ね。話は聞いてるわ。今すぐに百華を連れて逃げて！」

警本部長がこんなことしていいのか

とは思ったがやはり母親として

こういうのは嫌だったのだろう

俺は分かりました、とだけ言って百華さんのとこまで行く

百華さんは嬉しそうな顔して手を差し伸べる

「神宮寺財閥の御曹司として、この許婚はしないといけないと思ったわ。でも嫌なの！もう縛られたくない！お母様がくれたチャンスを無駄にしたくない！恋愛君！私の手を取って私をこの呪縛から解放して！」

「あぁ、百華さん、帰ろう。俺たちの居場所に」

俺はそれだけ言って百華さんの手を取り走り出す

出口には車を控えていた湯婆姉さんと大谷さんがいる

俺たちはそれに乗って逃げ出した

「ぐわぁぁぁあぁ！」

最後の警備員を倒し

勝ち誇った顔をして盗んだ警棒を

倒れた警備員に投げ捨てる北条

何十人もいた警備員をたった三人で倒したのだ

すぐにずらかる八千代と雲母を見て

すぐさま逃げようとする

すると後ろから罵倒が聞こえる

「たった数人相手にこのざまはなんだ！不甲斐ない！」

北条は足を止めてそこにいたポラリスに問いかける

「なら自分で取り戻せばいいじゃねえか」

「あぁ！？俺に指図すんな！俺一人でどうこう出来るわけねぇだろ！」

「自分の権力に溺れ、自分で戦おうとしないお前に。女は渡せねぇよ」

「貴様！」

北条はそれだけ言ってズラかる

すでに雲母達の加勢で警備員を倒した高杉達が

北条に手を振る

そして百華母を連れ逃げ出したのだった