第8話『彼女の家だよ!全員集合〜!』

午前8時、俺は姉さんと共に結城さんの家に来た

高杉もすでに入り口近くにいて

高杉と姉さんはなぜかぎごちない会釈をする


「来てくれて嬉しいっすよ雲母さん」


「あら奇遇ね。私も会えて良かったわ」


二人はニコニコしてそんな会話をする

ただの穏やかな会話じゃない

なんか少しピリピリしてるというか・・・・

俺が見てない間になにがあったの・・・・


「二人とも気になってる人が目の前にいるから緊張してるんだよ」


「あーなるほど。・・・・ん?」


突如後ろから聞こえた声に納得してから

俺はその声の方に振り向くと

姉さんの幼馴染の佐藤さんがいた


「さ、佐藤さん?なぜここに?」


「いやー奇遇だね恋愛君。大丈夫真里奈さんから許可を取ってるよ(本当は取ってないけど)」


佐藤さんは笑顔でそんなこと言って二人の間に割って入る


「まぁまぁ二人とも、そんな見つめあってもなにも起こらないよ?」


「んな、なんで八千代がここにいるのよ!」


「ほら、雲母いるとこに私ありって言うじゃん?」


「誰がそんなこと言うか!」


「ほら、当初の目的見失っちゃダメでしょ。後でいくらでも『高杉君カッコいい・・・・ポッ///』って出来るからさ」


「そんなことしないわーーー!」


しばらく二人の会話が終わらなそうなので

俺はそこで姉さんに見惚れている高杉を引っ張って

高杉は見惚れてねぇよーとか言いながら仕方なく歩き出す

ようやく玄関につき、インターホンを押す

すると若い人が出迎えてくる


「あら、真里奈が言ってた子達ね。入って〜」


「ありがとうございます。結城さんのお姉さんですか?」


俺がその質問すると

普通に出迎えようとした女性は

咄嗟に四足のスリッパをだして座りこんで土下座みたいにする


「どうも、真里奈の母です。狭いところですがどうぞどうぞ」


「・・・・あからさまに態度変化したな」


「まぁ、そんなもんだよ」


結城さんの母についていき

ようやく結城さんの部屋に入った

結城さんはまた読書していたが今回はすぐ顔を上げた

長い髪をまとめ、メガネではなくコンタクト

いつも鋭く冷たかった目がどことなく暖かく感じる

素直に言おう。可愛い


「いらっしゃい」


「ごめん結城さん、少し遅れたね」


「構わないわ。他の二人は?」


「あー、多分そろそろ来るよ」


しばらくしてようやく五人がそろい

珍しい形の五角形机に一人ずつ座っていく


「結城さんに高杉君だよね、雲母と恋愛君の保護者八千代です」


「なにが保護者じゃ。どうも恋愛の姉雲母です」


「どうも、改めまして結城真里奈です」


「高杉暎でーす」


全員が改めて自己紹介した後

すぐに本題、『ラブコメ』について話し始めた

というか姉さんと佐藤さんはいるのだろうか?

『注)今回と次回はカギカッコの前に名前を振り分けています。ご了承ください』


真里奈「ということで高杉君に言われて直した1話とその続きよ」


暎「お、もう書いたんだな。さすが」


雲母「どうせなら回し読みする?」


八千代「そこは高杉君の肩に頭乗せて見なって雲母」


雲母「冷凍庫に沈めるぞごら」


暎「雲母さん!俺の肩、空いてるっすよ♪」


雲母「じゃあいいかとはならないからね?」


恋愛「はやくやれよ姉さん、こっちに回らなくなる」


雲母「お前もそっち側かーー!」


真里奈「いいから早く読んでくれる?」


雲母「・・・・分かったわよ」

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