46 エピローグ(3)

 こんな愚かな友人に、温かい慰めの言葉をかけてくれて、本当にありがとう。おかげでいまでは気持ちも落ち着いてきている。幸い、次にぼくが夢の世界に立ったときには、そこは牢獄の中ではなかった。だが、それにしても、なんと皮肉なことか。いつもは個々の夢のストーリーはばらばらで、連続性なんてないのに、ぼくを不幸に陥れる場合にだけ、夢と夢がつながってしまうとは。とにかく、きみにはどんなにお礼を言っても言い足りないくらいの気持ちだ。きみという素晴らしい友人が一人でもいることで、ぼくはこの現実世界がまったくの地獄のような世界ではないと信じることができる。取り急ぎお礼まで。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る