第116話
「それにしても……」
おそらく誰も死んではいないと思うが死屍累々だな……。
「お金を回収するのが大変そうだ……」
お金を寄進してもらってる時に気がついたことがある。一人だけやけに高そうな甲冑を身に着けた騎士がいた。おそらく隊長格かそのへんだろう。
「ふむ、金貨4399枚と端数か……騎士300人の割りにはしょぼいな……」
あとは鉄で作られた鍵なども隊長格の騎士から手にいれたがこんなのもらってもいらないだろ。
まぁお金だけもらってそろそろスメラギに帰るかな……?
「き……きさま……私にぐぎゃあああああああ」
突然斬りかかって来た隊長格の騎士にゴッドブローを打ち込む。
隊長格の腹の部分の鎧が砕け散り俺の拳が隊長格の腹を貫いた。
「ヒール!」
突然何が起きたか分からない隊長格の男は痛みとすぐに痛みが消えたことにパニックになりながらも自分の腹を触って無事を確かめているが……。
ふむ……どうやら、こいつには俺が命名した生活用水系魔法、大瀑布ナイアガラだけでは満足できなかったようだ。やれやれ、仕方ないな。
そこそこお金をもらったしここはヒール講座でもしてやるか……。
しばらくして……。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。もうひどいことはしません。ぎゃああああああ」
何か言った様だが聞こえんな……。謝罪できるってことはまだ余裕があるってことだ。
そうするともう少しお話しないといけないからな。
魔力で覆ったストレートでそいつの鎧ごと右肩先を消し飛ばす。
「ヒール」
神経、血管、骨、筋肉、皮膚ろ全てが再構成されていき鎧以外は修復される。
隊長格の奴が地面でダンスを踊りながらびぐんびくんしてるが、体にはどこも怪我してる部分はないはずなのだがどうしたのだろうか?分からないな。
2時間ほどしてからどうやら疲れたのか隊長格の騎士は動かなくなった。
「ふむ……」
俺は周囲をぐるりと見渡す。
大瀑布で倒れてた騎士達も全員、目を覚ましていたが相当体を痛めつけられた影響なのだろう。
体を震わせてこっちを見てる。
いけない、このままだと風邪を引く恐れがあるな……。
そこそこ魔力を使うかも知れないがやってみるか?
「ヒール!」
範囲ヒール魔法を発動させる。
だが、俺を見てる騎士達の体はさっきの震えてる状態からさらに悪化して「た、助けてください」とか「だ、だから俺は言ったんだよ」とか「カーネル様があんな姿に」とか「海神ってうわさは本当だったんだとか」エトセトラエトセトラ……。
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