第6話

「──……」


 身体に突き刺さる様な痛みを感じながらも、痛みがある事に感謝しながら目を開けると、地上の赤黒い光とは全く違う、薄い緑光が周囲を埋め尽くしていた。頭上に見えている光の裂け目から、少しだけ赤黒い光を見つける事も出来るのだが……、緑光を発している苔に覆われた通路、幻想的な風景に圧倒され、言葉を失ってしまう。


「──」


 俺が戦っていた筈の相手である巨大コウモリの骸もあり、そこには俺の顔程の大きさしかないネズミ達が集り、取り合うように食べ尽くしていた。

 俺も一歩間違えればそうなっていた事にぞっとしながらも、何処か本を開ける様な安全な場所を探すのだが……無い。

 動き出した俺の周囲にも、当たり前のように集っているネズミ達は俺が隙を見せればすぐにでも襲ってくるだろう。

 かと言って……、


「──!!!!」


 鶴の一声、と言わんばかりに俺の威嚇で散り散りになって逃げていくネズミ達を少し可愛そうに思いながらも、残ったコウモリの骸とから血を吸い、栄養補給をする。食事、睡眠などをする事でHPなどが回復するのだが……、


名前:無し(霧島 幸久)

ミニマムレッサーバット:10/10

HP:113/225

MP:150/150

SP:320/320

【STR 14】

【VIT 10】

【INT 11】

【MND 8】

【AGI 21】

【END 19】

【DEX 16】

《スキル》

【飛行Ⅱ】【滑空Ⅰ】【夜目Ⅰ】【牙強化Ⅰ】【剛力Ⅰ】【耐久Ⅰ】【知恵Ⅰ】【忍耐Ⅰ】【瞬発Ⅰ】【持久Ⅰ】【麻痺耐性Ⅰ】

《称号》

【記憶保有者】【同族殺し】


 ……最後に見た時よりもHPは高いし、あまり気にしなくてよいか?最大レベルと表示され、進化先としてミニマムバット、スモールレッサーバットが選択肢として表示されているが、最初に進化した時に意識が飛んだ事を考えると、こんな所でそんな事はやってられない。


「……──!!」


 再び集まりだしたネズミ達に威嚇をしながら、何処でやるのが良いのか考える。奴等は壁に登っている様子は無いし、壁に登る、天井に張り付く事が出来ればそれで良いのだが、やるだけやってみるか。


「……」


〘ミニマムバットに進化しますか?〙


「──!」





〘進化が完了しました〙

〘【飛行】のレベルが上がりました〙

〘【滑空】のレベルが上がりました〙

〘【夜目】のレベルが上がりました〙

〘【牙強化】のレベルが上がりました〙

〘【剛力】のレベルが上がりました〙

〘【耐久】のレベルが上がりました〙

〘【知恵】のレベルが上がりました〙

〘【忍耐】のレベルが上がりました〙

〘【瞬発】のレベルが上がりました〙

〘【持久】のレベルが上がりました〙

〘【麻痺耐性】のレベルが上がりました〙

〘【吸血】を獲得しました〙

〘【威嚇】を獲得しました〙

〘SP:150を獲得しました〙

〘一部消費SPが緩和しました〙

〘SP:20を獲得しました〙

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