第0019話 スケープゴート
「シンさん、地球の管理者からメッセージが届きました」
俺が
「なんて言ってきたんだ?」
シオリがメッセージを何も無い空間に
『強制的に日本人として転生させちゃったことは、ホント! すまなかった!
それでさぁ、その件の
じゃ! そういうことで!
……あっ、そうそう! この件の
「クソ野郎が、ふざけやがって! これで
そんな時である。
それはだんだん大きくなり、半径1m程の
そのシールドのようなものの中は、
あちゃ~、
女性だ! それも
地球の米国、カリフォルニア
その映画の中で、"殺人アンドロイド"が未来からやってくるシーンのような感じで彼女は現れたのだ!
立てた
「申し訳ございません!
女性は、泣きながら
「まぁまぁ……お前さんに責任がねぇことくらい、俺にはちゃんと分かっているから
「うう……。 この世界ではレプリケーターを使用する
服を作れないんですぅ。 わあぁぁぁぁぁん!」
そうか……この世界の人間? じゃないからな。
俺は、いつもの"下着&グレーのワンピース&ジーンズ"等々を生成して、目の前の女性に
彼女のステータスを確認する……。
名前は "さゆり"、またしても "17歳" だ。 魂の色は銀色である。
「さゆりさん、お前さんはスケープゴートにされたんだな? かわいそうに……」
「えっ? ど、どうしてお分かりになるのです?」
「だってさぁ、俺は "いい年したオッサン" で死んだんだぜ?
17歳のお前さんじゃぁ、俺が無理矢理日本に転生させられた時には、まだ生まれちゃぁいねぇだろう?
ただ単に、俺が日本で死んだ時に日本担当をしてただけなんだろう? 違うか?」
「ううううう、そ、そうなんです。
でも、本当にすみません。 私どものミスで、大変なご
「よしっ! 気に入った! お前さん、俺の助手にならねぇか?」
「えっ?」
「俺はお前さんのことが気に入ったぜ!
スケープゴートにされて、
なのにお前さんは、地球の管理をしていた者として、ちゃんと俺に
「わ、私なんかでよろしいのでしょうか?」
「おう! もちろんだ!
実はな、今、人族担当の管理助手がいなくてなぁ、ちょうど
だから、お前さんが
どうだい?
「はい! よろごんでおびきう゛げじまず~! ありがとうごじゃいまずー!!」
さゆりは、俺の胸に飛び込んできて、おいおいと泣いた……。
俺は思わず、彼女をギュッと
地球の管理者ってのは、ホント、クソだな!
俺の
自分のミスは部下の責任、部下の
この子は俺と同じで、クソ野郎
そのうち、絶対に地球へ行って、地球の管理者をぶっ飛ばす!
そう俺は強く強く心に
◇◇◇◇◇◇◇
さゆりが落ち着いてきたので、さゆり、シオリと
「シオリちゃん、俺がこっちに戻ってきた時も"さゆりちゃん"の時みたいな現れ方をしたのか?」
「いえ、通常はエネルギー使用量が多すぎるため、さゆりさんのような転送は
「へぇ~。 そうなのか?」
「通常、
「なんで、さゆりちゃんは肉体ごと転移させたんだろうな? 地球の管理者は?」
「こちらの "
エネルギー使用量が多い方法を使うことで、"謝罪しているポーズ"を
シオリの予想をさゆりが
「はい。 地球の
『めちゃめちゃエネルギーを喰う、"肉体まるごと転移" を使うんだ。
これだけ
と
クソ野郎め!
「そんなにエネルギー使用量が違うのか?」
「はい。
通常の"魂データ送信による転移"であれば
「私が
「地球の管理者ってのは、本当にゲス野郎だな!
こんなかわいい女の子を、
さゆりが "ポッ" と
俺はさゆりに、この惑星で俺の助手、つまり、管理助手として
もちろん、転移・転送能力も…だ。
「いやぁ~、ホント助かる! さゆりちゃん! こっちに来てくれてありがとうな!
お前さんみたいな
これでシオリちゃんの
「ありがとうございます! お
「ああ、でも無理はするなよ。 がんばりすぎはダメだぞ?」
「ううう……。 なんてお優しい方なんでしょう……」
「いや、別に普通のことなんだけどなぁ。 お前さん、よっぽど"ひでぇ
「……?」
「まぁいい、ここでは無理せず、自分のペースでやってくれればいいからな?」
「はい」
「しばらくはシオリちゃんについて、こっちの仕事を
ゆくゆくは人族を担当してもらおうと思っているんで、よろしくな」
「はい。がんばります!」
「あ、それからな、これは俺の個人的な頼みなんでなぁ……
できたら……で、やって
俺には、日本にいた時に
その女性が
ヒマな時でいいから、"さゆりが日本担当をしていた時のコネクション"を使って、
犯人が見つかったとしても、この世界からではどうすることもできないんだが……
このことだけが日本人としての俺の
「面倒くさいことを頼んでしまって、ホント、申し訳ない。
ヒマな時だけでいいから。 頼みます。 どうかよろしくお願いします」
俺はさゆりに頭を下げた。
◇◇◇◇◇◇◆
マンションの現在の部屋割りは次のようになっている。
10階。東から、シン(キャル、シャル)、シオリ。
9階。東から、スケリフィ、カークルージュ、キャル、シャル。
8階。東から、ソリテア、インガ、ヘルガ、タチアナ。
7階。東から、ディンク、カーラ、ゼヴリン・マーロウ。と空室1部屋。
6階。シェリー、ラヴ、ラフ、ミューイ。
5階。神殿騎士試験受験生の3人が住む。1部屋は空室だ。
4階。空き部屋が4部屋。
3階。東から、ニング、ロッサナ。空き部屋が2部屋。
2階。東から、ベックス、ティーザ、レイチェ、タニーシャ。
1階。食堂兼多目的ホール。厨房他。
管理助手のさゆりには申し訳ないが、7階の空き部屋に住んでもらうことした。
つまり以下のようになる。
10階。東から、シン(キャル、シャル)、シオリ。
9階。東から、スケリフィ、カークルージュ、キャル、シャル。
8階。東から、ソリテア、インガ、ヘルガ、タチアナ。
7階。東から、ディンク、カーラ、ゼヴリン・マーロウ、さゆり。
6階。シェリー、ラヴ、ラフ、ミューイ。
5階。神殿騎士試験受験生の3人が住む。1部屋は空室。
4階。空き部屋が4部屋。
3階。東から、ニング、ロッサナ。空き部屋が2部屋。
2階。東から、ベックス、ティーザ、レイチェ、タニーシャ。
1階。食堂兼多目的ホール。厨房他。
「さゆりちゃん、管理助手用の部屋が用意できなくてすまない。
「えっ!? 住居もお世話下さるなんて、感激ですぅ! ちょぉ~ホワイトですぅ!」
「ちょぉ~ホワイトって。 ははは。
ところで、日本担当者として神の管理助手をしてた時、家はどうしてたんだ?」
「
「こんなかわいい女の子を、アパートで
地球は
せめて
「……ははは。当たり前だと思っていましたので、こちらが
「日本に住んでいたんだから、
「はい。 わぉ! シャワートイレまであるなんて!
"中世ヨーロッパレベルの生活"だって聞いてたんで、こちらの世界で
「ははは。そう思うだろうな。 便利だったからなぁ、日本は」
「アニメとか見て、
実際に中世ヨーロッパレベルで生活しなくてはならないとなると、ちょっと
「おっ! お前さんも
「はい。 えっ?
「シンでいいよ、
いやぁしかし、日本のことが話せるお前さんが来てくれてホント嬉しいなぁ!
これから、よろしく頼むぜ!」
「はい。 シンさん!」
シオリがなんか "ジトッ" とした目で見ている!?
「そういえば、シオリちゃん。 間違ってたらすまんが……
俺の気のせいかな?」
「……いえ、私も手を
「本当に? 俺なんかの嫁になってくれるのか?」
「……はい。シンさんがよろしければ……ですが」
シオリが
「よろしいってもんじゃねぇよ!
お前さんのような "
しかも、
言葉では
「そ、それは……ほ、
最近の俺はかなり変わってきてしまっている。
以前は "ハーレム" に
「でもさぁ、実験とはいえ、俺はハーレムを作らねぇといけねぇんだぜ?
そんなの女性として許せるのかい?」
「女性に
管理助手としての
ですが、そのような感情以上に、
「あのぉ~、いいでしょうか?」
「ん? なんだい、さゆり?」
「どちらも……
「どういうことだね?」
「シオリさんが、ハーレムを作るシンさんを
で、
どんとすぃんく! ふぃ~る! ってヤツですよ。考えすぎなんじゃ無いですか?」
なるほど。 そういう考え方もあるのか……。
ん? さゆりも映画『燃えよドラ○ン』を見たことがあるのか?
「ここは日本じゃないんですから……
「ま、まぁな」
「要するに、
自分の気持ちに
私はそう思いますよ」
「なるほどな。まぁ、
他人が とやかく 言うもんじゃねぇことだわな、確かに」
地球では……
そんな
アホらしい。
とかく
情報の
「ということで、私も
「へっ? 何に?」
「もちろん、シンさんのお
お
この子が仲間になってくれてよかった……ん、だよな?
いずれにせよ、この子が
なんか、ハーレムを
「ははは。 その気持ちは嬉しいぜ。 まぁ、ボチボチと知り合っていこうか」
「はい!」
◇◇◇◇◇◆◇
「シオリ様、お
「ギンですか? どうしました。
ここにいるのは
「はっ! 実は……」
ギンというのは、シオリの
つまり、"ギン" が
「シオン神聖国で "
ん? 俺?
「彼女等の
今はまだ、レベルアップに
今すぐに
「彼女等? ということは、
「はい。
その名を聞いて
「それで……パーティーを
「3日前のことでございます」
「情報を
それとも、情報の
「情報がこの中央神殿に伝わるまでに3日を
つまり、情報自体は、
ギン
それでも3日
この "タイムラグ" はマズいな!
「エンもいるのか?」
「ははっ! ここにおります」
「ギン、エン、いつもありがとうな。 お前さんたちの
「「もったいなきお言葉……
「さっき初めて知ったのだが、お前さんたちには
「はい。申し訳ありません。
「いや、これは俺のミスだ。
それで、お前さんたち二人には "
「「はっ! ありがたき
「今すぐに転移能力を
「「はっ!」」
別に近くに来てもらわなくてもよかったのだが……
ちょっとだけ彼女たちがどんな顔をしているのかを見てみたくなったのだ。
……二人ともすごい美人だ!
二人には転移能力を
ついでに、俺のフィアンセたちと同じ
「転移能力の他にも、色々と
「「はっ! 失礼します!」」
彼女たちはベッドに横になった。
もう
「それじゃ、一瞬だけ意識が飛ぶからな。
……リブート!」
二人は一瞬意識を
「これでお前さんたちは、好きな場所へ転移できるようになったぞ!」
「「 ありがとうございます! 」」
「それに、"全攻撃属性"に対する
「「はっ! ありがとうございます!」
「シオリちゃん、
「はい。
「ギン!、エン! 大変な仕事だが、がんばってくれ!
……だが、くれぐれも 無理はするなよ。 約束だぞ!
自分たちの
「「はっ!」」
「ところで、
お前さんたちの仲間に "
「"かざぐるまのやしち"? で、ございますか?
残念ながら、そういった名の
「そうか、では "
そういった "名" を持つ者もいないのか?」
「いえ、残念ながら……」
二人は不思議そうな顔をしている。
「いや……何でも無い、気にするな」
これで
「シオリちゃん、後のことは任せた」
「はい。 それでは、ギン、エン、
それと "
「「はっ! 承知しました。 では、失礼します!」」
二人とも
「シンさんったら……
おギンさんに、おエンさん、風車の弥七さんまでいたら……
もう『水戸○門』じゃないですかぁ? うふふふふっ!」
「さゆりさんは、シンさんが
シオリが、自分の知らないことを、さゆりが知っていることに"ショック"を受けているようだ。 その表情は
「はい。シンさんが先ほどお
「そ、そうなのですか……」
「その
それで、シンさんは、ひょっとしたら、この世界にも "
「ははは……バレたか。その通りだ。 さすがは日本の担当者だなぁ」
「……」
ん? シオリが
「ごめんな、シオリちゃん。 日本の話は聞いてても分かんねぇよな?
それでさぁ、よかったら
お前さんにだけは、
「はい。 喜んで……」
ふぅ……シオリの表情が少し
大切なシオリには
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