第6話 システィアの秘め事
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作者からの注意
本話は人によっては、ひょっとすると、心配し過ぎかも知れませんが、『何を官能小説書いてんねん』とツッコミ(通報)が入るかも知れない作者判定では限りなくアウトに近いギリギリセーフ仕様になっています。
…………何故にこうなった? 作者はこの先の展開に向けて、システィアのことを書きたかっただけなんです。 それがなぜか筆が進みに進んで興が乗って気付けばこの有り様。 まだ4000文字程度は書き込みたかったのを途中でかなり自制はしています。
ですのでその手の話が嫌いな方は読み飛ばすかさらっと流し読みしてくださるようお願いします
ちなみに本作における作者のポリシーとして『この後メチャクチャピーした』的な表現はありません。 ノー省略でがっつり書き込みます。(笑)
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自室で汚れた下着を替え、ドレスから楽なローブに着替えたシスティアはベッドに横になる。 このイレギュラーな事態に国王である父や姉、主要な貴族や大臣が集まって会議が開かれるだろう。 当然あの場にいたただ一人の王族で勇者と親しくなる『役目』を与えられた自分も参加しなければならない。 とは言え集まるのに数日はかかる。 先に父に説明することになるが少し休むくらいの時間はあるだろう。
「……タカシ様」
ポツリと呟き孝志のことを思い出すと自然と頬が熱くなるのを感じた。
王家の子女には直系傍系を問わず与えられた役目がある。 勇者が召喚される際、勇者と近しい年頃の子女の中で最も直系に近い者は勇者のそばで勇者を助け、親しくなり、勇者に好意を持たれるようになるよう努めよ、というものだ。 身も蓋もなく言ってしまえば惚れさせて勇者が国のために戦う強い動機の一つになれということだ。 そしてそのために肉体関係を結ぶこともかなり強く推奨されている。
何も知らない令嬢では当然そんな役目が勤まるわけもなく、彼女らはみな容姿を磨くのは当然として、勇者のそばにいるために戦闘や魔法の訓練の他、男を喜ばせるための知識も叩き込まれる。 それはおっとりして見えるシスティアも例外ではない。 純潔を捧げた方が喜ばれるとされているので経験はないものの知識は相当なものだ。 指導役の女性が男性と行為に及んでいるのを間近で見させられたことも数えきれないほどある。 時に優しく愛され、時に激しく責められ、獣のように激しく交わる様も男を奴隷のように責める様も、様々な形の性愛を見せつけられ、相手の欲求をいかに見抜きそれをどう与えるかを学ばされた。
勇者の容姿がどれだけ醜くても、それに対する嫌悪など見せず、相手に自分も好意を抱いているように錯覚させるようにする。──王族の娘としてその覚悟はあったけど召喚された孝志を見て正直ほっとした。 そのくらいには魅力的な容姿だった。
自分に好意を持つように誘導して、こちらも好意を抱いてるように思わせながら交わり、相手が都合のいいよう動くように仕向ける──話に聞く娼婦のようだと思っていた。 娼婦でも相手の容姿がいい方が嬉しいしシスティアも孝志が相手ならさほど嫌な思いをせずに役目を果たせると思った。 その程度の相手に思っていた。
だが怒り狂う義昭を孝志が抑えた時、その姿に目を奪われた。 身内とは言えあの怒り狂う怪物に立ち向かうその姿に見とれて、自分でもよく分からない感情に胸が締め付けられた。 それは男女の交わりを成熟しない内から見させられ、少なからず歪んでしまったシスティアは知らなかったし理解できていない感情だ。 『役目』に必要ないからと段階を飛ばして性愛を教えられた彼女は戸惑うしかなかった。
「私は……勇者様と親しくなるのが役目……」
わけの分からない感情に戸惑ってる場合ではない。 今は役目を果たすことも難しい状態になってしまっている。 原点に戻って見つめ直してこれからどうするのかを考えなくては──そう思い頭の中でシミュレートする。
「勇者様と──タカシ様と親しくなって……私に好意を抱いていただけるように……」
そう考えた途端、急に頬の熱が増すのを感じる。 ベッドで転げ回りたくなるような衝動をなるべく無視しながらシスティアは考えを進めていく。
──タカシ様と親しくなって……こ、好意を抱いていただけたら……その……あれを……男女の交わりをするんですね──
今まで散々見てきた場面を自分と孝志に当てはめて想像してしまう。 優しそうな孝志の雰囲気に、自然と思い浮かべるのは男性が優しくリードするそれになる。
──初めての時は殿方に任せた方がいいのでしたよね……タカシ様と口づけを交わして……服を脱がされて……んっ……私の体を優しく……──
リアルに想像していると体の芯が熱を帯び火照ってくる。 孝志がどう触れてくるか想像する内に自然と自分の体に手が伸びてしまう。
──んっ……恥ずかしいです……タカシ様……あぁっ……──
めくり上げたローブの裾から手を差し込み、殿方にも気に入ってもらえると指導役に誉められた豊かな膨らみをなで回す。 先端で小さいながらに確かな主張をする固いしこりを手のひらでこするようにすると思わず声が漏れてしまう。
「あっ……いい……です……タカシ様……もっと……んんっ……」
交わりを見せられた後は興奮が抑えられず、感度をよくするためにと教えられた自慰に耽ったことは何度もある。 だけどこれほど昂ったのは初めてのことだ。
少し胸をいじっただけ──ほんの少しの愛撫なのに孝志にされていると想像すると異様なくらいに感じてしまう。 替えたばかりの下着に冷たさを感じ、いつもより激しい反応をする自分の体に少し戸惑いながら下着の中に手を入れる。
「あっ……はぁっ!」
驚くほどのぬめりを指先に感じると同時に全身に走った快感に思わずあえぎ声が漏れる。 慌てて口をふさぎドアの方を見、誰かに聞かれてないかと探りながらも指の動きは止まらない。
──ダメです……タカシ様……あっ! はぁっ! そんな激しく……ダメ……んんっ!──
今までのそれと何が違うのか、自分でも理解できないまま行為は止まらず、システィアは枕に顔を埋めて声を押し殺す。 そしてそのまま、孝志に抱かれることを想像しながらはしたない行為に没頭していく。
十分に昂り恥ずかしいくらいに受け入れる準備ができてしまった自分の下着を脱がせると、孝志が脚をそっと開かせその間に体を入れてくる。 誰の目にも晒したことのない乙女の秘園を見られてると思うと恥ずかしくてたまらないが、相手が孝志だと思うと昂りが増してくる。 そしてまた、孝志も裸で自然とはち切れんばかりに固くそそり立つそれが目に入る。
──タカシ様の……すごいです……私をそれほどに……んっ!──
想像でしかないのに孝志に求められてると思うとたまらず、甘い痺れが下半身に走る。
「あっ……はぁぁぁっ…」
羞恥を伴う喜びに顔を蕩けさせていると、孝志が自身の欲望の先端を押し当てゆっくりと擦り付けてくる。 それだけで達しそうになってしまい、溢れるほどに蜜が湧き出しお尻に冷たさを感じる。 蜜を絡め取るように卑猥な水音を響かせながら丹念に擦り付けていた孝志が自分へと覆い被さる。 そのまま孝志が腰を突き出し十分なぬめりを得たそれが熱いぬかるみを押し広げてシスティアの中に入り──
「んっ……あぁぁぁっ!」
想像の通りに指が潜り込むのと同時に達してしまい嬌声が部屋に響く。 今まで味わったことのない刺激に身震いしながら、しかし終わりではなかった。 ゆっくりと孝志が熱いぬかるみをかき混ぜ、それを再現するように指が勝手に動く。
「やっ……ダメです、タカシ様……今はまだんんんっ!」
今までは一度達したら終わりだった。 なのに今までにない絶頂とともに味わった充足感がそうはさせなかった。 心は孝志に想像でももっと抱かれたいと勝手に想像を続け、体もそれに従って勝手に動いてしまう。 システィアは自覚してないけど心も体もそれくらいに孝志を求めていた。 制御できない心と体は達したばかりの敏感な自分をまるで本当に孝志に抱かれているかのように責めていく。
「こんなの初めて……やっ! タカシ様……ダッ……あああぁぁっ!」
孝志に抱き締められ、唇を重ね、何度も奥まで貫かれる。 システィアはもう止まらなかった。 もっと孝志と繋がりたいと、想像の中の孝志に求めるように舌を突き出して夢中で腰を振る。 何度も達し、それでも止まらない孝志にさらに高みに押し上げられ、我を忘れるほどに乱れ続け──想像の中の孝志がシスティアの耳元で限界を告げる。
「あぁっ……きてくださいっ……私の中にタカシ様のを注いで──はぁぁぁぁぁっ!」
孝志が一際深く腰を突き立て、体の奥で精を放たれるのを感じると同時に腰を浮かせてしまうほどの激しい絶頂へと押し上げられる。 そのまま全身を痙攣させ、脱力した体がベッドに落ちるとお漏らしをしたように湿ったシーツがお尻に冷たさを伝える。 その冷たさに自分がどれほど乱れてしまったのかを不意に思い知らされてしまう。
──私……こんなに……何で──
「はぁんっ!?」
自分のはしたなさに赤面しかけた体に突如刺激が走り声を上げてしまう。 これまでにない絶頂に体は満足した──はずだった。 幸せな脱力感にこのまま微睡みたいと、システィアはそう感じていた。 だけど本心と体はそうではなかった。 想像の中の孝志はまだ萎えず、システィアを気遣うようにゆっくりとだが休みは与えてくれずに責めてくる。
「ダメっ……少し休ませてくだ……あっ! はぁっ! いっ……あっ! ああぁっ!!」
立て続けの絶頂に体は休みを求めながらも、それ以上に孝志に求められることを望んだ。 孝志にこれほどに求められるのが嬉しくてたまらなかった。
「タカシ様……あっ……はぁっ! 先程よりも大きく……うれしいであああああぁぁぁっ!」
いつの間にか指が増え、何度も何度も達し、嬌声と水音を部屋に響かせ、孝志の求めに応じるように腰を振り続けた。
想像の中の孝志も慣れてきてシスティアが今まで見てきた行為を再現するようになる。 四つん這いにさせられ後ろから責められたり、システィアが上になって孝志に奉仕するように腰を振ったり、優しくはあるけど様々な体位で求められそれに応じることにシスティアは喜びと悦びを覚えていく。
想像の中で都合四回、孝志の精を受け止め失神するまでシスティアの指が止まることはなかった。
それからおよそ30分後、事態の説明の場が整い妹を呼びにきたユーミスはベッドで下半身を丸出しにして失神している妹の痴態を発見することになる。
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