第7話 国王ペール・ギュントとそのお妃・王国の政治体制

これまで、「エルフの王国」とだけ呼んできたクレープたちの国は、正式には「神聖カサンドラ帝国」という名称で、国王は先述の如く、クレープの父で、名前はペール・ギュントといいました。

国王は既に伝説的な英雄で、年齢は一万歳を超え、しかし、エルフ族にとってはまだ壮年でした。武芸百般に通暁した勇猛果敢なダークエルフで、中でも弓の扱いに巧みで、「褐色の弓神」と呼ばれて尊崇を受けていました。


お妃もダークエルフで、九等身のプロポーションが自慢の、王国随一の、いわば「美魔女」でした。


名前は、ジュリアンと言って、王国の魔法学校を首席で卒業した英才、才媛、でもあり、人呼んで「夢幻の魔麗女」、美貌と飛び抜けた魔力で、音に聞こえていました。


王国は、万世一系の王家の一族に統治されている、完全な君主の独裁体制でした。神秘的な叡知に長けたエルフ族の特性を反映して、「魔術」や「魔法」の不可思議で超越的なパワーやエナジーを通商産業や国防に生かしている魔法立国でした。建国理念は、「叡知こそが全てを凌駕して、勝利の栄光を齎す」といういわば主知主義?で、学芸、教育、研究の分野に力が注がれていました。


豪壮な王立魔法学校が王都の中心に建立されていて、モスクや尖塔がきらびやかにそびえていました。


大陸中から優秀な人材を募り、エリート教育を施して、魔法の基礎研究や、応用科学、開発実践、魔術師、魔道士の養成その他を旺盛に行っていたのです。


魔法は、記述の如くに、「虚空に天変地異に類した神秘現象を唐突に生起するサイキック・パワー、それをコントロールするノウハウの体系…」かいつまむとそういうもので、夢幻の、無限の可能性や潜在能力を秘めている大いなる精神のイルージョンといえるでしょうか?


それに依拠、立脚しているカサンドラ帝国は、いわば「夢幻の王国」であり、そのプリンセスのクレープが極めて深いニュアンスやイマジネーションに富んだファンタジックなストーリーを日頃から書き綴っているというのは、もしかしたらすごくアーティスティックな、美趣や綺想の極致の光景かもしれない!


「続く」





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