第10話 距離感バグってない…?
「ここの表示が…そう、これ。どうしてもこうなっちゃうんだけど…」
深山…
「どうしてかなぁ? これでやってみたんだけどさ…」
深山…
「…山口さん? 山口さん、聞いてる?」
「へ? あ、ごめん」
「もー! だから、この…」
いやー、深山くん。君の距離が近いから私は戸惑っていたのだよ。それを聞いてる? って、そのかわいい顔で見てきちゃって…って、あぁ! また聞き逃す!
「この表示を元のに戻せないかなって」
「あ、それ私もやっちゃったとこだ。これを…開いてここで直せるよ!」
「おぉぉ! なるほど、ここか〜。ありがとう、山口さん!」
わぁ、キラキラスマイル…。
「いえいえ、いつも助けてもらってるし!」
「まじ、ありがと! じゃあ、続きやるぞー!」
カッコつけて教えたけど、私が前にテンパってた時に佐山さんが教えてくれたからわかるだけなんだよな〜。でも、深山くんを助けられたわけだし、私も負けずに頑張るぞー!
「山口さん、ここの書き方なんだけど…」
深山…! だから近いって言ってんだろ!(言ってません) 失恋したばっかだし、近いだけで恋に落ちたりしないけど…! さすがにイケメンがこんなに近くにいたらドキドキするわ…!!
「山口さん…?」
かわいい…じゃなくて!
「あ、ごめん。今ぼーっとしてた」
「ふふ、そっか。それで、この書き方をこっちに直そうかと思うんだけど。山口さんと合わせようかと思って、どっちで書く?」
「あー。ここは…深山くんの方がいいかもね」
「じゃあ、こっちでよろしくです。ありがと」
「うん」
イケメン同期よ…私の心をときめかせないでくれ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます