第7話 集中しろ、私!
大変です…。仕事でミスをしてしまいました。割とやばいミスを…してしまいました。これから先方に謝りに行きます。佐山さんは優しいひとだから大丈夫って言ってくれてるけど、あー集中できてないからこんなことになるんだぞ、私! 私情で仕事に支障をきたすな! なんか韻踏んでる…って考えてる場合か、ばか!
「いらっしゃーい、お? ミスっちゃったって言う新人さんはその子かな?」
「この度は誠に申し訳ございませんでした!」
「なーに、大丈夫、大丈夫! あんなにたくさんお宅の会社が発注してくれるなんて微塵も思っていないよ。まぁ、佐山くんがお詫びにもう少し発注の量増やしてくれてもいいんだがね! はは!」
「社長〜、無理言わないでくださいって! これでも俺頑張ってる方だと思いますけどね〜。新商品出す話、社内で進めてますから大目に見てくださいよー。」
…仲良しだ。佐山さんと社長さんめっちゃ仲良しだ。
「わぁかってるって、冗談冗談! 新人さん、そんな固まらなくても新しいことで間違えてしまうのは悪いことじゃないから! 今日だってこうしてあなたがミスしてくれたから私はあなたにも佐山くんにも会えてるんだからね!」
「ありがとうございます、以後このようなことがないように務めます」
もう不注意で1桁多い発注なんてしません、ごめんなさい…。
「社長、私からもこの度は申し訳ありませんでした」
「まぁうちのとこだったからいいけど、気をつけるのも大事だな! 俺は大丈夫だから顔上げな! 新人さん、謝りに来たってだけだと無駄足だ、うちの会社見てくか?」
「是非! お願いします!」
なんて優しい社長さんなの! 素敵な人だ(泣)
「社長、あんま長くはダメですからね? こいつもまだ仕事残ってますから」
「わぁかってるって! 厳しいねぇ、佐山くんは」
「ありがとうございました! 勉強になりました!」
「また来な! 遊びにでもお茶飲みにでもいいからね!」
「山口を甘やかさないでくださいよ? 勉強はさせて頂けると助かります!」
「是非また伺います! 今後ともよろしくお願いします。」
「素敵な会社ですねぇ〜」
「山口さん、ちょっといいかな?」
「はい?」
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