第十八話 フォルエンの街

――煉獄の島 ノーラグベル・フォルエンの街


◇クロナ

ここがフォルエンの街?

すごい賑やかなんだね~


◇アリア

人がたくさんいて、

楽しそうですね!


◇マロン

う、うん……


◇カイ

マロン?

どうしたんだ?


◇マロン

ボク、森で育ったから

こういう人の多いところは

苦手なんだよね……


◇ノア

僕も小さな島で育ったから

旅ではじめて大きな街に

人の多さに酔ったものだ……


◇マロン

そう、そんな感じ


だから、お父さんたちいる島に

行くのはやだったんだ……


◇アリア

どういうことですか?


◇マロン

うーん……

おじいちゃんがね


アグニボロス火山が噴火したあと

ボクをひとりで避難させようと

してくれたんだよ


お父さんとお母さんが

出稼ぎに行ってる

大きな街のある島にね


でも、ボクは行きたくなくて

わがまま言って

残ったんだ


◇アリア

そうだったんですか……

でも、マロンさん――


おじいさんに

とっても大事にされてるんですね


◇マロン

うん!

とっても優しい

ボクの大切なおじいちゃんだよ!


◇カイ

そうだ


マロンのおじいちゃんって

『帝国の偉い人』に

呼ばれたんだよな?


◇クロナ

それってもしかして――


◇ノア

もしかしなくても

おそらくウィルゲン大佐だろう


◇カイ

って言うことは、

行き先は俺たちと同じ

遺跡管理室ってことだよな


◇マロン

遺跡管理室……

ガーディアン、か……


◇アリア

マロンさん?

どうしました?


◇マロン

う、ううん!

なんでもないよ!


◇アリア

……そう、ですか?


◇カイ

行こうぜ

きっともうアランも

着いてるだろ


◇ノア

ウィルゲン大佐には

相談しなくちゃいけないことも

あるしな


◇マロン

ガーディアン……か……



To Be Continued……

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