3
「これはすげーな……この可愛さは、ウチの女王様の比じゃねーぞ……」
ビルに囲まれた暗い路地裏。一人の生徒が、アスファルトに咲いた真っ赤な花に息を漏らした。
ビルから落下した衝撃で右腕がねじ曲がり、首もあらぬ方向を向いている。肩から突き出た骨が痛々しく、破れた皮膚から血を吐き出し続けている。
それでも落下死体としては綺麗な方で、遠目だと眠っているだけに見えなくもない。
「……誰も来ねーよな?そういう場所を選んでるんだし」
見張り役の男子学生は、この前持ち帰った彼女の下着の感触を思い出して生唾を飲む。
ビルの屋上から落下したアカネは死んでいるだろう。たとえ死んでいなくとも、放っておけば死ぬだろう。
これは死体であり、もしくは重症人である。早く隠匿しなければ大事になる筈だ。
それでも彼は興奮を抑えらず、勃起が収まらなかった。だって、この体は大半が無傷で、女性としてはまだ使える筈なのだ。
ゴクリと喉が鳴る。元々脳みそなど持ち合わせていない、性欲が服を着ているみたいな彼だ。おもちゃの様に扱われるアカネを想像すると、もう抑えが効かなかった。
熱に浮かされた様にアカネに馬乗りになり、彼女の体を裏返して表を向けさせた。曲がった首が奇妙に揺れ、彼に妙な征服感を与える。男子学生は美しい顔に涎を垂らすと、乱暴にアカネの衣服のボタンを外していく。十分な大きさの乳房を、下着の上から乱暴に揉みしだき、我慢できずにスカートに手を掛けた。
「は…は……」
犬の様に発情した吐息を漏らしながら、ナイフでアカネのショーツを切り裂いた。
ゴキリ ゴキリ
と、不気味に響き、流動する肉。
下半身を丸出しにして一心不乱にアカネの肩にむしゃぶりつく男子学生は、彼女の首が痙攣するように動き出したことに気が付かなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます