第2章 王都に潜む愚か者

第20話 プロローグ

 ここは王都の倉庫街。薄暗い巨大な倉庫の中、ケインは周囲を見渡した。


 騎士と用心棒が30人程でケイン達を取り囲む。ミケは獣人の子供を庇うような立ち位置をとる。


「ミケ。その子を頼む」

「任せるにゃ!」


 ケインは黒い長剣を抜き払う。


「今おれが名乗ればお前達には震えがくるだろう。だが今回だけは、今回だけはおれは怒った!怒ったぞ!全員相手になってやる。束になってかかってこい!」


 そう言い終わった瞬間、ケインは武器を構える目の前の敵に悠然と飛び掛かった。


 ……話は数日前に遡る……。

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