ひまわり荘は今日もゆかい
なるみ奏
第1話手作りのすごろく
18さいになったらうちを
出るというのが実家の決まり
で、今日から家賃2万円の
アパートにひとりぐらし
特に夢もなくスーパーのレジ打ち
がわたしの就職先である。
お金もないので新しい
部屋には家具も家電
もない。あるのは、
唯一、父から引越し祝いに
もらったねぶくろだけ…
するとピンポンとチャイムが
なった。開けると小学生の女の子
と3歳くらいの男の子が立っていた。
「君が新人さん?」と女の子が言った。
「あっ、そうだよ」と言うと
女の子が、「これしよ!」っと
手作りのすごろくを持ってきた。
「することもないしいーよ」
と言うと2人は嬉しそうに
笑った。
「ごめんねうちなんにもないの」
と言うと「おかまいなく!」
と女の子は言った。
「お姉ちゃん名前は?」
「ほしのつむぎ」
「可愛い名前!私は花こっちの弟は空よろしくね」
「じゃ、すごろく始めよっか!」
そして、手作りのすごろくが
始まった。
「じゃんけんぽん!つーちゃんからだね」
いつのまにか、つーちゃんと呼ばれていた。
サイコロは3、3マス進むと、変顔が面白かったら
6マス進めますと書いてあった…。
変顔とかしたことないんだけどな…
キラキラとした目で2人がこちらを
見つめているので、頑張って
より目をしたら「いまいちだから1回休みね」
と言われた。
そんなことすごろくには
書いてないないのになぁと
思ったが、言われるがまま
1回休み、また出番がまわってきた。
またサイコロは3、進むとダジャレが面白かったら
10マス進めますと書いてあった。
つぎはダジャレか…すごろくって
こんなゲームだったっけ?
まぁとりあえず、「ねこがねこんだ」
と言うと、がっかりした顔で
「そんなんじゃお笑い芸人になれないよ」
と言われた…。いつからわたしは
お笑い芸人志望になったのだろう…
すごろくに惨敗したところに
2人のおばあちゃんが迎えに来た。
「また勝手におじゃまして!ごめんなさいね」
2人は部屋に戻って行った。
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