僕の将来の夢

結城彼方

僕の将来の夢

「僕の将来の夢は警察官になることです。」


中学の卒業文集にそう書いた。


夢を叶えるために、高校では勉強を頑張り、部活はやりたくもない柔道部をえらんだ。警察学校では厳しい訓練、先輩達からのシゴキに耐えた。そして晴れて警察官となった。


警察官としての職務初日の朝、僕は晴れやかな気持ちで目が覚めた。わくわくしてたまらなかった。職場に到着し、上司からの挨拶が終わると、僕はホルスターから銃を外し、自分のこめかみに当てた。周りの警官達がざわつき始めたが、どうでも良かった。卒業文集には書かなかったが、僕の本当の将来の夢は


「苦痛の少ない方法で早く人生を終わらせること。」


その夢を叶えるために、どうしても拳銃が必要だった。そして、そのために警察官になった。


パンッ!


耳元で、僕の夢が叶う事への祝砲が鳴った。

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僕の将来の夢 結城彼方 @yukikanata001

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