第13話 女神の妊娠~和也の覚悟

10月になった、前世界の出来事もテレビを使って入ってくる


野球好きの父さんは日本シリーズに夢中だ


パリーグ2連覇の王監督率いる福岡ダイエーホークスたい長嶋監督率いる読売ジャイアンツの対決は長嶋監督に軍配が上がった


巨人ファンの父さんは大喜びだった

僕は野球を見るのは好きだがやるのは嫌いだ!運動が苦手だったしね、でも戦略面などを考えるのが好きだ


中継ぎの重要性を確立した王監督と松井秀喜や高橋由伸といった若手の大砲に加え昨年までダイエーのエースだった工藤公康が巨人に移籍し、ダイエーと日本シリーズで戦う面白いシリーズだったON対決というのも話題の一つだな。結果は巨人だったが面白かった


そして日本シリーズの他に話題だったのがイチローのメジャー表明だった、きっとイチローだったらメジャーでも活躍するだろうな!

父さんはメジャーなんかいくより巨人行けよとは言っていたが・・・



そして我が家にさらなるニュースが訪れた


最初に気が付いたのはゼオンさんだった


「美恵さん新しき命が宿りましたな、おめでとうございます」

ゼオンさんはそういったものを感知する能力も高い


「え?」

確かに生理が遅れていて気になっていたが・・


「どうしよう・・産婦人科もないし」


{この世界に産婦人科はない、産婆によってお産が行われている、シラクサにも経験豊富な産婆はいるだろう!}


「シラクサに産婆さんがいるらしいってパソコンが」


「いや!私が取り上げるよ!それに経験だってあるし美恵さんの知識もあるだろ?、異世界の産婆に頼むより美恵さんもそっちの方がいいだろう」


「お義母さん、そうしてください、私もそう思います」


弟か妹か・・・ある程度予感はしていた、、だって毎晩のように父さんと母さんはイチャイチャしてたからな・・・母さんも父さんも神の祝福によって若返ってるし


僕もいずれ・・・梅ちゃんと?


{それは考え物だ和也!梅殿は妖魔である、妖魔の子は妖魔しか生まれない、梅殿と和也が交尾を行えば子ができるができる子供はデーモンスパイダーである、それに・・・和也・・・デーモンスパイダーの子が最初に食べるものは自らの親である、人間の精子によって生まれたデーモンスパイダーは卵胎生である、母親のお腹で生まれ、母親を食べ始める、そして自ら生殖可能となると母親の体外に出る、その時母親は命を終える、そういった種族である}


え・・・・


{だから和也、この世界で人間の娘、もしくは亜人種の娘を探し出すことだ!移転者や転生者はこの世界に子孫を残すのも大事な仕事である}


そんな・・・


{デーモンスパイダーを妻としているものもいるが・・・それはデーモンスパイダーと交尾をして、新たな子が生まれ母親は死ぬが、その子供を父親は新たな妻として迎える・・・なにせ生まれたときから大人であるデーモンスパイダーである、それにデーモンスパイダーとの交尾は人間の男に与える快楽は計り知れない、何せデーモンスパイダーが変異するときにその男性の好みに変異するわけだ、男性は最高の快楽を得られる、だからこの世界ではデーモンスパイダーを性奴隷として扱う人間がいる訳である}


そんなのは人間のやる事ではない!人を愛するってそうだろ!


{デーモンスパイダーは人ではない}


ちがう!そんなこと言っているんじゃない



{ふむ・・・私は危惧していたことの一つだ・・・彼女はデーモンスパイダーでありながら、和也も彼女もお互いに思いあっている・・和也がこの別れを受け入れられるか私は心配していた・・もっと早く和也の目を覚まさせるべきだった、それに神の予定では、和也はシラクサの娘、エリサと結ばれる予定だった、そしてシラクサは勇者の血を得て強力な後継者を得る。それが筋書であった}


エリサちゃんなんてまだ5才だろ!


{10年もすれば繁殖可能である、10年もすれば和也も立派な勇者として、魔王退治に出かける、出かける前にエリサと結ばれエリサは子を得る、その子には神の祝福が与えられる、和也の魔王退治が失敗に終わっても、シラクサには勇者の血を引く神の祝福を受け指導者により対魔において重要な町の一つに成長する}


ふざけるな!パソコン!俺の人生を決めるな


{私ではない、神の筋書きである、ただ筋書きにはイレギュラーもある、だが和也の子供に祝福があるのは変わらない、しかし妖魔は神の領域ではない為、神の祝福は得られない、和也が初めて会ったこの世界の家族以外の異性が妖魔であったのは大きなイレギュラーと言える、だが修正はできる、人間か亜人との間に子を儲ければいい、梅殿と子を儲けても構わないが、その時梅殿との別れが始まる、その覚悟は持ってほしい}


なにか・・手はないのか?


{ふむ・・・なくはないが・・・この世界の文献に勇者ローエングリンという勇者の話がある、ローエングリンはパーティにデーモンスパイダーがいた・・魔王エボックを討伐したローエングリンはデーモンスパイダーのミンシアと結ばれ生まれた子供は人間が生まれたとある、これはローエングリンのレベルが高まりスキル『進化指定』を得たためである。

これは体が衰えない祝福を得た者が、配偶者などに同等の能力を与えるスキルで、人間ならハイヒューマンとなり体の衰えが止まり授与した者が死なない限りその恩恵は得られる、しかし授与した者が死んだ場合はその恩恵は消える

勇者ローエングリンは19年前の聖魔戦争で死んでしまった、ヒューマンスパイダーに進化していたミンシアはデーモンスパイダーに戻り、その後行方が分からなくなったそうだ}


じゃあ!僕が強くなれば梅ちゃんと結ばれるんだね!


{強いだけではだめだ『進化指定』を得た勇者は過去5人しかいない、ちなみに勇者の数は数万人いる、現在でも数百人の勇者がいるだろう、その頂点に立ち、なおかつ魔相手に大いなる勲功を上げた者しか与えられないスキルである、そしてその祝福を得られるにも限りがある、人間は無条件で受けられるが妖魔はその種族の中でも最高位にレベルが上がっている必要がある、ローエングリンのパーティに入っていたミンシアはその資格を得ていたという事だ}


今そのスキルを持っている人は?


{ローエングリン以降は現れていない}


・・・・決めた



「どうした?和也!さっきから怖い顔したりして、美恵さんの妊娠が嬉しくないのかい?」


「いや、嬉しいよ!僕も覚悟を決めたことがあるんだ・・」


「なんだい?」


「いや、みんな揃ってから話すよ」



******************

11月までの修行成果


和也はレベルが上がったlv14→lv16

    棒術を覚えた lv5

    魔法「ヒール」が「ハイヒール」に進化した


美菜はレベルが上がった lv23→lv25

    気弾を覚えた lv5


和義はレベルが上がった lv50→lv51

     




和也 勇者Lv16

 スキル「パソコン」lv80

    「一刀両断」戦士スキル、一撃で致命傷を与える

     剣技 lv15

     剣技短剣 lv12

     棒術 lv5

     治癒魔法「ハイヒール」lv8

     風魔法「エアカッター」lv6

     火魔法「火球」lv8

     土魔法「土移動」lv9 


美菜 格闘家lv23

 スキル 「旋風脚」lv13

     「一撃必殺」lv10

     「チャクラ」lv10

     「気功術」lv10

     「気弾」lv5


和義 戦士 lv50

 スキル 固有武器「チェーンソー」

     剣技 lv30

     剣技短剣 lv40  


美恵 賢者 lv46 称号『女神』

 スキル 風魔法「エアカッター」lv25

     水魔法「女神の祝福」 lv1

     治癒魔法「ハイヒーリング」 lv8


康江 魔法使い lv95

 スキル 火魔法「火球」lv87

     土魔法「形成術」lv60

     光魔法「サーチライト」lv40

     空気魔法「空気圧縮」lv50

     闇魔法 「バイオコントロール」lv40

         「ダークミスト」lv45


ミーニャ 化け猫 lv5

タロ 犬 lv3 

    「逃げ足」lv8  

梅 魔蜘蛛 lv12

 スキル 「萌」lv12 和也の理想により習得

     粘糸 

     鋼糸

     擬人化


花 殺人蜂 lv46

 スキル 「婆ちゃんのお気に入り」よく働く花ちゃんは婆ちゃんのお気に入り

     「大号令」



守護者 ゼオン 長寿朴 lv85

    スキル「魂感知」












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