第5話 裏庭は大豊作

タロは既に家に帰って、小屋の中で寝ている・・こいつ


俺はバイクを見に行く、YAMAHAのJOH、僕の高校生時代を支えてくれた愛車だ。


見た目に変化はない、だがガソリンが少なかった気がする


{大丈夫だ和也!このバイクも進化を要求している}


進化するとどうなるのさ


{動力は魔動に代わる、この土地は地脈が流れていて魔力が家に集まっている}


地脈に・魔力で動く?ちょっと何言ってるかわからない


{つまりこの家の敷地内にある限りはガソリン満杯になると考えていい、これはプロパンガスなどもその恩恵を得ている、電線が繋がっていないのに、家電が動いている原理でもある}


少し納得した・・確かに電線は切れている

家電が動くはずがないのに電気がついている


{当然、進化した家電だから成しえている、蛍光灯なども切れるという概念はなくなる、この家にある限りは}


つまり外で給油は出来ないからあまり遠出は出来ないという事か・・・


{否!この家以外では乗る者の魔力で動かすこともできる、だがまだ和也は魔力が低い、勇者はレベルが上がりにくい性質があるので遠出はしばらく控えるべきだ}


そうか・・・便利ではあるな・・でも道もない・・山道はバイクは不向きだ、親父の車なんて家から出れないじゃないか



{そうであるな!修行の一環で道を作ってみてはいかがか?}


それは、めんどくさいな


{だが道ができるといろいろとメリットもある、人々は道があれば道を進む、つまり出会いが生まれる、和也の為でもある}


「わあ!桜が咲いとる!」

婆ちゃんが裏庭で騒いでいる


今日は1月1日・・桜が咲くなんて・・・確かにここは暖かいけど・・・


裏庭に行くと、婆ちゃんが桜の木を見上げていた、我が家に植わっている桜はバイオチェリーとすももの貴陽、杏子に桃、林檎の木もある、サクラ属は自家受粉しないため様々なサクラ属の木を植えている、見ると変化は桜だけではない、蜜柑は収穫したばかりなのに、次の実ができている、ブルーベリーもスズランのような花を咲かせている


裏にはの婆ちゃんの畑には白菜やネギ、大根などが植わってたが、既に白菜は収穫サイズだ


{この世界の生命力は魔力が司っている、祝福のあったこの家の敷地ではどんな作物も1年中収穫ができる}


よく見ると庭の至る所に目が出ている

その中には夏に吐き出したスイカの種もある・・・


{このスイカも1週間もすれば立派なスイカになるだろう}


すげえ・・・この家すげえ


じゃあ畑を広げればスイカ一杯食えるじゃん!


{この敷地だけが祝福を受けている、故に土が進化し地脈の魔力を使っている、敷地を出ればその祝福は得られないだが、普通の畑ならできる}


「こりゃ面白い!和也、鍬もってきな!婆ちゃん面白くなってきたよ!」

婆ちゃんが燃えている


「婆ちゃんなら、鍬使わなくてもできるんじゃねえの?」


「あ!そうだったね私は大魔法使いだった・・どれ」


婆ちゃんの魔法で畑が耕されていく 裏にはの敷地いっぱいに畑ができる

果物の木も沢山あるし


「問題は米だね・・モミはあるから箱かなんかで作ってみるかね」


婆ちゃんは箱に土を入れてモミを植えた、数時間で芽が出てきた


「ははは面白いねえ」


その日の昼飯はカレーだった、母さん曰く冷蔵庫が異空間になっていてジャイアントベアの肉が全部収納できたと言うことだ


だが限りあるものもある、牛乳は現在の冷蔵庫にあるもので最後だ、牛もいない

チーズもそうだ、アイスクリームだって冷蔵庫にあるハーゲンダッツが無くなれば食べれなくなる


このカレーもそうである、カレールウが無くなれば食べれなくなる


母さんはつぶやいた

「塩は必要よね・・・醤油だって、味噌だって・・限りがある、大事にしなくちゃね」


「作り方は解るがねえ・・塩が不足してしまう・・何とか塩を手に入れないとねえ」


{この山を下りると町がある、そこで手に入れるという方法がある}


目の前にドラクエのマップのようなものが広がる

確かに町表記がある、そして海だ・・・しかしどれくらい遠いのだろう


{距離で30キロといった所}


遠いな・・・バイクなら1時間くらいか・・・道も悪いしそれも厳しいな


「この山の麓に町があるみたいだけど・・近くはないみたいだね」


「お金は使えるのかい?」


{紙幣は何の価値もなくなっているが、以前転生した人物が広めたのだろうか、10円はこの世界では物凄い価値がある、1円玉は長年の月日を得て侵食されて価値はなくなっているが10円玉一つで10金貨にはなるだろう、ただしギザギザのついた十円玉しか流通していない、ほかの十円玉は偽物扱いされる可能性もある現在この世界には10円玉が2000枚ほど流通している他の効果は流通していないというのも不思議だが10円だけが流通している将は33年までの10円玉が流通しているのでそれ以外は使わないほうがいい、ただここでとれた作物を売るという手もある、方法はいくらでも}



「ギザ十が使えるって・・・・」


「はあ?ギザ十ってあの古い10円玉?」

美菜がカレーをほおばりながら話す


「うん・なんでも以前の転生者が広めたそうだ、ギザ十1まいで10金貨だって・・」


「1金貨いくらくらいの価値なのよ」


{1金貨、前世界で換算すれば1万円相当だ}


「1万円だって」


「まて・・ギザ十なら俺が集めていたぞ・・・」

和義が立ち上がった


和義は地下倉庫を開ける瓶を取り出した、重そうな瓶だが、今の和義にとっては軽いものだ


亀の蓋を開けるとギザ十が2千枚くらいあるだろうか・・・


「これで数億円相当という事か?」


{この世界のギザ十の流通量は2000枚ほどだ、一辺に使うのは避けたほうがいい}


「えっとこの世界のギザ十は少ないそうだからあまり使っても偽物扱いされるって」


{物々交換でも十分この土地の作物は価値がある、それにジャイアントベアの毛皮も高く売れる、骨だって売れる}


「えっと、物々交換で行った方が無難だってパソコンが言ってる」


「本当にお兄ちゃんの中にパソコンてあるの?」


「あるよ!って証明もできないか・・・」


「あと毛皮も高く売れるって、あの猪の骨も売れるって」


「ほ~じゃあナメシを行うかの、和義、和也に教えてあげな」


「ナメシか・・久しぶりだな、昔はよく裏山で取れた鹿や猪の皮をなめしたなあ」

和義は思い出しながら考え込んだ


「言葉は通じるのかな・・」


{問題ない・・日常で話す言葉はこちらは日本語で聞こえるが相手は現地語に聞こえる神の祝福の賜物である}


「通じるって・・・本当かな・・」


{問題ない}



その日から数日父さんになめしをやらされた、手が油まみれになる、石鹸だって数に限りがあるのに・・・

水は家が水脈までパイプを延ばしくみ上げているそうだ、すごいな家

ガスもプロパンガスはなくならないとパソコンがいっていた

足りるもの足らないものが結構分かれる




*************


康江は土魔法「形成術」を覚えた

和義はナイフ使いを覚えた

和也はナイフ使いを覚えた


和也 勇者Lv5

 スキル「パソコン」lv80

   剣技短剣 lv2 

美菜 格闘家lv8

 スキル 「飛び蹴り」lv1

和義 戦士 lv50

   剣技短剣 lv40

美恵 賢者 lv45

 スキル 魔法「エアカッター」lv25

康江 魔法使い lv95

 スキル 火魔法「火球」lv87

     土魔法「形成術」lv60

     光魔法「サーチライト」lv40

ミーニャ 化け猫 lv5

タロ 犬 lv3 

    「逃げ足」lv8  


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