第32話 偽聖剣エクスカリバー
くらえや! こん畜生がああああ!! この剣は次元さえも消しとばす! 直接食らったらどうなるだろうなぁ!?
「ふんっ俺の力を見せてやらぁ……
ズバアアアァァッッ!!
えええぇえ!? 嘘でしょ!? 次元を切り裂く剣でも鎧の硬さに止められた!?
「はぁーっ! イライラする! あのさ、やめてくんね? 俺より強いとかするやつ……」
「上には上がいる。それだけの事だ……どうした? その程度か」
しょうがねぇ……マジで本気だすか……これは今までに無いくらいの派手な戦いになりそうだぜ……。
「うるせえええええ!! 諸共海に沈めええええ!」
『
ズドオオオオン!!
「ちょちょちょ! 最上国王! 周囲に味方がいる事を忘れないで! うわあああああああ!!!!」
「っち……! 大陸ごと海に沈めるったぁやるじゃねぇか……! だが……俺の鎧は水如きじゃあ消えねぇぜ……? このまま深海にまで潜れば追ってこれまい!」
逃すかゴラァアアアァ!!
『
この剣は一振りで海さえも切り開く!!
ズゴゴゴゴ!!!
まるでモーセが海を切り開くような絶景!!
「ッチ……さっきから思っていたが、攻撃自体は俺に通用しないものの、威力は化け物級だな……」
「まだまだ行くぜ!!」
『
シュィイイン……スバァアアアッ!!
てめぇの鎧ごとぶった切ってやらぁ!!
「ぬぅっ! 俺のこの鎧の硬さは神の領域! いや、神の鎧だからな!! 衝撃あれど傷など一つ付かん!」
ほう……? 神の鎧とな? なるほどなるほど……この俺に弱点を言うとはこんな馬鹿も居たんだな……。
「そうか……そう言う事か! どうやらてめぇの俺の強さを見限っていたようだな……神の鎧だから絶対に斬れないなんて……誰が決めた? いいか? この世に……不可能なんて無えッ! うおおおおおお!!!」
キュピーン!
☆New Skill☆
・神通力
俺の拳をくらえええええ!!
「は? ここまで来て自棄になったか……俺に素手の拳など……グハッ!!??」
ズドオオン!
決まったァ!!
「な、何が起きた!?」
「俺は、如何なる窮地であっても『想像』で全てを解決する! 俺の思った事は、俺の能力で全て実現する!! 今習得した能力は……神であろうが、如何なる万物を貫く神通力! てめぇのそのアグニなんたらも俺の前では紙同然なんだよ!」
「なんて事だ……相手の強さを見誤っていたのは本当に俺の様だな……」
「さぁ、これでお前の負けは確定した。降伏しろ」
「ふっ……負けが確定した相手にとどめを刺さないとは……な。非常に残念だ。お前はやはりその程度の所詮は人間の様だ……」
「あ? まだやんのか?」
「あぁ! 今度はお前だけでは無く、神の力を持って、この世界を滅ぼしてやろう……全て吹き飛び消し去ると良い……
うおっ!? 空が急に赤く……って……ええええええええ! 太陽落とすつもりか!? さらに……気温は100万度超え!? 俺が使った100億より遥かに低いけど! この時点で人類以前に文化文明生命が溶けるッッ!
ああああああ!! 俺の王国があああ!!おっと……混乱してはいけない。冷静で居なくては……。
えーっと……つまりこの太陽を凍らせろって事だよな? 下手にぶん殴って吹っ飛ばしたら逆に被害拡大するから……
「さぁ……今の時点でこの世界の全体気温は100万度を超えている……ここに太陽が落ちればどうなるかな? 隕石なんかより絶大な被害が出るだろう……」
このマグマ野郎にも絶対零度は効かなかったんだ……つまり太陽なんて以ての外、没だな。じゃあどうする?
「何を呑気に考えている。今正に太陽は落下し、この世界と衝突しようとしている……時間はないぞ?」
んー事実改変はダメだ……最近使い過ぎ……没。あと、イベント潰れるから。
あ……良い事思い付いた!! 太陽を外側から止めるという固定概念に囚われちゃ駄目だ! 内側からやれば良いんだよ!
「まぁ……こんな巨大な物。お前の想像など、既に絶しているだろうな……」
「じゃ、止めてくるわ! とぉ!」
「は……?」
太陽の中心、核に向かってジャンプ!
ヒュンッ! ……ドポン……
うおおおお! 赤い! 赤い! 全部赤い! まるで宇宙の中央を探せって言ってるもんだろコレ!
えっと……『太陽の中心の位置』っと検索……あ、そこ! よし見つけた!
うわぁ……ネットに核の温度は約1500万度ってあったけど、こりまたすげぇなぁ……なんも見えんぜ……ま、良いや。太陽を内側から……内側から……う、うち……どうしよっかなー……。
落ちてくる太陽を消してもダメ。吹き飛ばしても逆効果。氷で停止させるなんてまず無理だと思う。
なら! 丸ごと凍らせちまえば良いんだ!
行くぜ! 氷系最強魔法!
『
カチカチカチカチ……
「嘘だろ……太陽を本当に内側から凍らせやがった……だが……これは逆効果以上に酷い惨劇が起こるッッ!!」
全く最高だぜ! 俺の力ってマジで何なの!?
ズズズズ……ズン……ッ!
ん? 今外から嫌な音が……あ……これ落ちたな……。
ピキピキピキ……バキバキッ! ……バゴオオオオオン!!!
凍った太陽は地面に衝突後、勢い良く砕け散り、破片が落ちた所は一瞬で極寒の地帯に。その巨大さ故、破片一つ一つだけで、国が、街が、村が、世界が全て滅び凍った……。人々の思いも記憶も全て消し去るかの様にその有様は言うまでも無い……。
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