第8話 轟かせる威厳-迅雷の剣-
次の目的地は……。ここから南西の果てに、雷鳴の戦場跡有り……か。
次は戦場ねぇ……分かりやすい所にあれば良いんだけど……。平原ど真ん中とかだったら、何処が真ん中すら分かんねぇから出来れば止めてほしい。
あ、こう言う事言ったらフラグ立つからやめよ……。
そうそう。瞬間移動やめて、違う移動しようと思ったんだっけか。うーんどうしようかなぁ……。
「
んー。ネーミングセンスの欠片も無い、最早そのまんまを採用。なんと当て字もそのままの意味だ。素晴らしい。
この魔法は、おれ自身が雷となり、目的地へ垂直落下。落雷となり地面に激突する魔法だ。勿論、攻撃にも使える。
ゴロゴロ……ドオオォォン!!
そしてちょっとだけ痛い……。だって俺雷じゃ無いし、細胞レベルまで雷になりきってるわけじゃ無いし。
それはさておき、多分此処が雷鳴の戦場跡? いや、全くそれらしい面影はない。もしかしてフラグ回収という奴か?
良いだろう。こっちだって何でもアリな魔法があるんだよ!
「
この技は何とフラグを回収しても回避出来るという魔法。即ち無かった事にする魔法だ! フハハハ!
その魔法を唱え3秒後、目の前に求めた雷鳴の戦場跡が出てきましたっとさ。
これまた本当にバリバリ鳴ってるわぁ……なんでここだけ異常気象なんだ?
ええっーと……肝心の剣は……うん。戦場跡だから大体イメージ付いてたけど、地面に刺さっている剣が多すぎて分かんねえええ!
どうせ探している剣は金属だろうと思って今一瞬、電気ショックを張り巡らせ、磁力で持ってこようかなって思ったけど、ここにある剣は全て金属だ。
勿論そんな事すれば、誰にだって結末は分かるだろう……。
「これは骨が折れるぞ……?」
しかーし! 俺はここで一つの案を思い出した。いや、これは物探しにおいてはチートならざるを得ない最高の方法。
「
これを使えば、どんな分からない事で一発で分かる!
「サーチ・迅雷の剣っと」
『検索中……検索中……検索結果が出ました。位置、目の前』
んん……?
ピコーン……。
お! あれか! どの剣とも全く見分け付かねえけど、まさかマークまでしてくれるとは!
よぉし、これが迅雷の剣だな。引っこ抜けば俺の物という事だ。まぁ、俺に剣とか要らねえし、質屋にでも売るか。
ギュ……。
ゴロゴロ……バリバリッ!
『その剣に触れし者は死すべしッ!』
ズドオオオオン!
人殺す程の雷直接くらっても、全て受け流す。流石俺人間避雷針だわぁ……。
『何っ!?』
「残念だったな! アンタの雷じゃあ俺には効かねえ……。じゃ、これで永遠とおさらばだ!」
「
『貴様ッ! 何を! ぬわあああぁぁ!!』
いやぁ……やっぱり、晴れって気持ちが良いよな! さて、剣を引っこ抜いて……ってあれ……?
なるほどなぁ……迅雷の剣って今のが居たから意味があったんだな……これじゃあ、そこらにある剣と同じだぜ。こりゃやっちまったぜ☆
まぁ、さっきの雷神かな……? 神様が宿っていた名残だけはあるっしょ。それさえあれば十分だ。
よしよし、どんどん行こう。
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