サボテンと私
かのこ
サボテンと私
所用でご近所さんを訪ねたところ、玄関先にはいろいろな植物の鉢が並んでいました。私が植物をすぐに枯らしてしまう人なので、枯らさずにいてさらに増やしてしまう人を尊敬します。そういう人って大概、何も世話しなくていいよ、置いといてたまにお水をあげたらいいから。なんて言いますけど、その通りにして枯らさなかったことがありません。何が違うのか。今後も植物を置いて成長させる自信がないので、もう育てるのをやめようか、なんて思ってるところでしたが、ご近所さんの玄関先にある鉢植えが気になり、聞いてみました。
これがサボテンなのかアロエなのか多肉植物なのかを。
何せ興味はあれど植物音痴なので、見ただけでは判断できません。
聞くとサボテンと言うではありませんか。確かに肉厚の葉に小さなトゲトゲがあります。小さな鉢から溢れそうなぐらい葉が茂っていて、葉の形もなんだかシュッとしていてカッコいいので、素直にその感想を言うと、じゃああげるよ!と。
え?早い。何かかっこいいですねって、本当に一言言っただけ。
庭の方に同じのがあと二つあるからいらないのよー。持ってってくれると助かる。いいのよ、あと二つ大きいのがあるから。あ、袋入れてあげるね。鉢ごと持って帰って。
ビニル袋にささっとサボテンを鉢ごと入れると手渡していただき、じゃあまたね、ありがとー。っと家に引っ込んで行かれました。
早い。そしてなんて太っ腹なの。
もらってくれて助かる。なんて。こちらこそもらえて嬉しい。本当にいいのかな?なんて思いつつ、今は我が家の玄関に置いています。ご近所さんと出来るだけ同じ様な状況にしておけば長生きしてくれるだろうと期待して。だって本当に置いておくだけでいいって言ってたもん。サボテンだから水やりしないで、雨水だけでいいって、ご近所さん言ってたもん。
増えなくてもいい。枯れなければ。
これで枯れなかったら、ホームセンターで見てるだけだった観葉植物を買ってみようかな。いつか家の中を緑でいっぱいにしたいんです。
ちょっと家の中で森林浴できちゃうぐらい。
このサボテンは願望の第一歩。サボテンを育てられなかったら、本当に才能がないと思うので諦めます。本当、枯れないでよサボテン。
サボテンと私 かのこ @kanoko
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ドングリをポケットに/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
入浴革命/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
葛藤/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
優しさに気づく時、もう君はいない/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
今年の目標(仮)/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
チャック!チャック!チャック!/かのこ
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます