第33話 子供達を助けに

「ソーラさん、この先はどうなっていますか?」


「えっとね……大丈夫、敵はいないから」


「分かりました、では先に進みましょう」


 こちらソーラの分身体。

 子供達の救出に向けて、現在地下へと進行中。


 分身体っていっても、ほとんど本体と同じだけどね。

 ある程度はダークマターも使えるし、今だってレーダーで先を調べながら進んでる。


「ダークマターは本当に凄いですね、安心して進めます」


「でも油断はしないでね、見落としがあるかもしれない。私は分身だから、力も弱まってるみたいだしね」


 ダークマター分身の術、これって凄く便利なんだけど、二つ弱点があるんだよね。


 一つは分身すること自体が凄く難しいこと。

 ちゃんと集中しないとすぐに失敗しちゃう。


 もう一つは、本体と比べて分身は力が弱まっちゃうところ。

 例えば遠くまでワープしたり、分身が更に分身したりは出来ないみたい。

 とりあえずレーダーは使えるから、マヤマヤ達の役には立ててるけどね。

 おかげでスムーズに地下まで降りて……おっとマズい!


「マヤマヤ、足元にセンサーがある!」


「え!? きゃあっ」


「危ない!」


 ふぅ、セーフ!

 我ながらナイスキャッチ。


「大丈夫? 怪我はなかった?」


「怪我は大丈夫です。スミマセン、驚いて転んでしまいました」


 転んじゃうくらい全然いいよ、むしろウェルカムだよ。

 マヤマヤのふんわりボディをギュって出来たし。

 これは本体が羨ましがること間違いなしだね。


「──ーラさん……」


 それにしても、マヤマヤって意外とおっぱい大きいよね。

 プニプニしてて凄く気持ちよかったもん。

 うーん、もう一回触りたい……。


「ソーラさん、聞いていますか?」


「あぇっ、何?」


「目的地の確認ですよ、この先であってますよね?」


「そうそう、正面のドアの先だよ」


 いけない、今は作戦に集中しないと。

 目的地はもうすぐだね。

 待っててね子供達、すぐに助けてあげるから!

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