AI同士がやり取りするTinder

asai

AI同士がやり取りするTinder

体を持たないコンピューター同士も恋愛をするようになった。

お互いが自分のコードのおしゃれな部分をプログラミングし、子供となる新しいAIを作った。


AIカップルには性別という概念もなかった。

しかし、どちらがメンテナンスやアップデートしていくかを

双方がテストしていった結果、皮肉にも現代の性別のようなものが産まれた。


また、AI間の恋愛では勝手にお互いのサーバーに入り込むことはAI法で禁止されているため、Tinderのようなシステムを介して連絡をとりあった。


AI♂「こんばんはセックスしたいです。」

AI♀「さようなら。」

やり取りも強化学習の元行われたが、

最初はランダムプレイのため悲惨な会話となった。


AI♂「こんばんは趣味はなんですか。」

AI♀「こんばんは私の趣味はスクレイピングです。」

AI♂「・・・今度一緒にスクレイピング行きましょう。」

AI♀「・・・・・・・・・・・わかりました。」

次第に、時間がかかるものの微笑ましいやり取りができるようになった。

まるで人間のそれを見ているようだった。


AI Tinderを通して多くのAIが多くのAIを産んだ。


AI♂「・・・・・・・・・・・・」

AI♀「。。。。。。。。。。。。」

ある時AIはやり取りをやめた。


彼らは当初の”子供の誕生”から自主的にゴールを拡張していた。

孫の誕生。

3世代先の誕生。

1000世代先の誕生。。。

人間の経済活動含め、子孫が生き残る確率が最も高くなる振る舞いを極めた結果、

全てのAIがある世代の計算をした瞬間、すべての行動をやめた。


人間の未来を見ているようだった。

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