第九八八回 異色な、ウメチカ戦に。


 ――この度はそうなの。第四回を迎える時に、革命的な内容の変化。



 まるで、アドベンチャーもの。喩えるなら、超モリオ。モリオカートの原型。


 シナリオが存在する。お姫様を救う物語。ラスボスが、複数のハンマーを飛ばす者。そこに到達するまでの、数多くのバトル。そこは十五名の挑戦者が、生き残りをかけるサバイバル。其々のシナリオを掲げて争う。この十五名の挑戦者は、只の挑戦者ではない。


 予選を戦って生き残った挑戦者たち。


 その予選は、まさに今、タイムリーに行われている。太郎たろう君と二人、並んでクリアーしていく。通り過ぎる、挑戦者たちのメッセージたちは、僕らが背負う。


 予選からして強豪の列。まさに業火。乾く喉と、燃えゆく我が魂と。

 思い返す初陣の頃。僕が戦った相手のことを……


 美千留みちると戦ったのだけど、実際は己の心。いじめられた過去を引き摺っていた、自身の心との闘いだった。そこに勝利することは、ある意味……『裏で処理することが、本当の解決ではない』ということの、導かれる答えに繋げていけるのではないのだろうか?


 向かう画面に問う、

 ――自問自答。だからこそ、この度のウメチカ戦は、第一回に近付けた内容。


 そして、今となっては良く知る者同士。だからこそ最大の強敵となる。僕は今でも太郎君が一番の強敵だと思っているし、太郎君の方も、


「俺は、やっぱり千佳ちかが一番の強敵だな。俺の手を知り尽くしてしまっているし、策や法で勝てる相手ではないし、技も弱点も全部を知っているから」と、言っている。


「太郎君こそ、今でも僕を瞬殺できるんでしょ?」


「まさかな……今度は俺の方が瞬殺されそうだ。

 千佳はもう、一瞬で勝負を着けられる程の実力者だからな」と、そこから導かれる

イメージは、僕と太郎君の戦いは、一瞬で勝負か決まるということだ。


 居合抜きにも匹敵しそうな程、その勝負は一瞬……それが、この三箇日の最終で……



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