『最初の村周辺でレベル99にしてみた』をマジの人生でやってみた。結果、神になった俺が、日本人を異世界に召喚してチートをあたえてみたら……
51話 俺がおかしいんじゃない。いつだって、俺だけが正常で、俺以外の全部がおかしいんだ。
51話 俺がおかしいんじゃない。いつだって、俺だけが正常で、俺以外の全部がおかしいんだ。
51話 俺がおかしいんじゃない。いつだって、俺だけが正常で、俺以外の全部がおかしいんだ。
「準備運動の段階で感謝はいらない。本番が終わってからもいらんけど」
「じゅんび……えっと、それって……もしかして……今、殺した二体が、この前のロイガーみたいに……強くなって復活する……ってこと?」
「ああ、たぶんな。知らんけど」
センが返事をしたと同時、
ツァールとイグの死体がグニョグニョと蠢きだす。
当然のように復活したツァールとイグは、
「「ふぅ」」
軽く呼吸を整えてから、
「さて」
「それでは」
「「本番を始めようか」」
などと、ピッタリと息を合わせて、
そんな言葉を放った。
「……もしかしたら、センエースエンジンとやらを搭載してくるかとビクビクしていたが……お前らは、そのパターンではないみたいだな」
などと言いつつ、センは、ピョンピョンと、その場で軽くジャンプをして、体の軸を整える。
そんなセンに、ツァールが、
「……貴様は、センエースエンジンを搭載した二体の神格と殺し合うつもりだったのか?」
純粋な疑問を投げかけてきた。
センは、間髪入れずに、
「もし、二体ともエンジンを搭載してくるようなら、いったん、銀の鍵で逃げるつもりだった。さすがにダルすぎるからな。負けるとは思わんけど……いや、うん……まあ、うん」
軽く言葉を濁してから、
『んん』と咳払いで場を整えて、
「もし、エンジンを搭載していないなら、二体同時に相手をしないと、鍛錬としては微妙。さあ、どうしたものか、と考えた上でのアレコレだ」
と、自身の状況を軽く説明してから、
センは、
「まあ、俺がどう思っているかなんかどうでもいい」
サっと武を構えて、
「さあ、いくぞ。ツァール&イグ。殺してやる」
抹殺宣言をかましてから、
センは、時空を駆け抜ける。
――覚醒したツァールとイグは、どちらも、
とんでもない強さだった。
『同時に二体』という重荷が、なかなかしんどかったが、
(これならいける。十分に対処しきれるレベル。楽勝ではないが、絶望するレベルじゃない)
ロイガーとウムルという二回の地獄を経て成長したセン。
ツァールとイグの二体同時討伐という地獄も、
余裕ではないが、普通にこなせるようになっていた。
(俺は強くなっている……そして、まだまだ強くなれる……っ)
成長を感じている時のセンエースは止まらない。
より高く、より遠く、より速く、より強く。
センエースは止まらない。
あふれる脳汁に溺れながら、
センは、地獄の中で無限に舞い続ける。
「――龍閃崩拳」
強大な魔力とオーラの塊となったセンの拳は、
ツァールとイグの両方を飲み込んだ。
完璧な一撃で、二体の神格を滅ぼしたセン。
その背中を見て、紅院は、
「あなたは……おかしい……全部……」
つい、素直な感想をこぼしてしまった。
感謝を忘れて、『驚愕』だけに包まれる紅院。
そんな彼女に対し、センは、最後に、
「俺がおかしいんじゃない。俺だけが正常で、俺以外の全部がおかしいんだ」
狂人の戯言でしめくくった。
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