46話 地獄のダンジョン。

 46話 地獄のダンジョン。


 『五大家の血縁以外の者』なら誰でも入れるのだが、

 あまりにも難易度が高すぎて、

 一般人のレベルでは、誰も攻略できない鬼ダンジョン。


 そんなダンジョンを内包している遺跡が、

 この世界には、いたるところに存在する。

 確認されているだけで、20以上。


 エリアAの郊外にある遺跡のダンジョンに、

 一度、クリムゾンスターズが挑んだこともあるのだが、

 しかし、踏破することは叶わず、

 メンバーの何人かが殺されるだけに終わった。


 ちなみに、その挑戦時においては、

 三つほど『コスモゾーン・レリック』も持ち込んでいるのだが、

 それでも、最下層まで降りることが出来なかった。

 コスモゾーン・レリックを使えば、さすがに、

 ザコモンスター等は、なんとか対処できるのだが、

 しかし、中ボスや、ワナの解除に手間取り、

 結果的には、敗走を余儀なくされた。


 ※ この時に持ち込まれたコスモゾーン・レリックは、三つとも、『奉仕種族級』。

   コスモゾーン・レリックの中ではショボい方だが、

   しかし、強大な力を持っているのは事実。


 ちなみに、コスモゾーン・レリックの階級は以下の通り。



 『アウターゴッド級』「存在はするらしいが、誰も見たことはない。別次元のスペックを誇るらしいが、定かではない」

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 ~~越えられない壁~~

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 『グレートオールドワン級』「通称、GOO。GOO級の中でも、明確な格差が存在し、【最上級】と【最下級】はくらべものにならない」

    <

 『奉仕種族級』「決して弱くはない。尖った性能を持っている種が多いため、使い手によっては、かなりの力を発揮することも……なくはない」



 『コスモゾーン・レリックを装備したクリムゾンスターズ』で踏破不可能となれば、

 『人類では攻略不可能』という結論に至り、

 結果、暗黙の了解的に、

 『遺跡ダンジョンは立ち入り禁止』という扱いになった。


 法の上で『入ってはいけない』と成文化されているワケではなく、

 『別に、無理して止めはしないけど、入ったら、ほぼ確実に死ぬから、死にたくないなら、入るのは、やめておけ』と警告されている感じ。


 『遺跡ダンジョンの最奥には、とんでもないお宝が眠っている』というウワサだけは広がっているため、『警告を無視して、挑戦する者』が、たまにいるのだが、生きて帰ってきたものはほとんどいない。

 命からがら逃げかえってきた者は、口をそろえて言う。


 『あそこは、神様の悪ふざけだ』と。



(現状、天上の大半が、各地の遺跡を調査中。さすがに、全員を投入するのもアレだから、何人かは、各エリアの調査を行っているけれど、すべての遺跡調査が終わるまでは、あまり派手に動く気はないらしいわ)


(すべての遺跡を踏破するまで……となると、上が総力を結集したとしても、結構時間がかかりそうだね。まだ、見つかっていない遺跡とかもあるみたいだし)


(未発見の遺跡を探し出すのにも、時間は当然かかるけれど、単純に、ダンジョンを攻略するだけでも、時間がかかるものが、結構あるらしいわ。難易度の問題というより、単純に、大量の時間を必要とするダンジョンも少なくないみたい。簡単に攻略できるダンジョンも、それなりにはあったみたいだけれど)

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