26話 チラッ|д゜)

 26話 チラッ|д゜)


「……さて、どうすっかな……覇鬼のレベルを10にしてワンダーナイトと合体させてから10体を倒す方が早いか……」


 色々、グルグルと考える。

 どうするのがベストか。

 自分の中の最善はどこにあるのか。


 ――こういう事を考えている時間が一番楽しい。



「ワンダーナイトや覇鬼より上のランクになると、召喚条件がつきそうなんだよなぁ……それなら、『即召喚できる用』として、このままレベルを上げていった方が……いや、合体させた方が『基礎ステ』が上がるから、ある程度、合体を重ねてからレベルを上げた方が……」


 頭の中で、無数の選択肢が浮かんでくる。

 ・合体させる。

 ・レベルを上げる。

 ・先に進む。

 ・二枚目を求める。


 ――と、

 そんな高速進路選択のさなか、

 ふと、


「あ、そういや、インフラレッドのレベルはどうなったかな」


 そう思ったゲンは、ラムドアイズ・インフラレッドドラゴンのレベルを確認する。


 経験値が分散するのを嫌ったゲンは、

 今回の12分間では、覇鬼を召喚せずに、

 インフラレッドだけで闘った。


 計20体のモンスターをソロで倒したことで、

 インフラレッドのレベルは、

 なんと、


 ――『5』に上がっていた。



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 『ラムドアイズ・インフラレッドドラゴン』


 《RCL》    【5】


 [HP]     【2350/2900】

 [MP]     【920/1500】


 「攻撃力」    【290】

 「魔法攻撃力」  【290】

 「防御力」    【190】

 「魔法防御力」  【180】

 「敏捷性」    【270】

 「耐性値」    【350】


 魔法『インフラレッド・インフェルノ』

 スペシャル『ブレス系の火力増大(大)』

      『HP自動回復(中)』

      『MP自動回復(中)』


 召喚条件『敵の存在値が300を超えていないと召喚できない』

     『ラムドカード二枚を生贄にささげないと召喚できない(生贄にささげられたラムドカードは1時間使用不可)』

     『特殊領域(チョコネコのもっと不思議な館等)では無条件で召喚可能』


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「成長率は高いんだよなぁ……けど、20体も倒して、まだレベル5……まあ、10分ちょっとでレベルが5まで上がったと考えれば、まだ……いや、でも……」


 などと、軽くぶつぶつ言ってから、

 ゲンは、


「これだけ強いモンスターがいれば、ある程度先まで進んでも問題はないだろう……いつまでも覇鬼&ワンダーナイトと戯れているより、先に進んだ方が効率的か……」


 そう判断すると、


「……まあ、とりあえず、前に進んでみて、勝てそうにないモンスターが出てきたら、一手前のフロアでレベル上げ&カード集めをしていく……っていうのが、一番効率的かな」


 そう言って、

 ようやく、覇鬼のフロアの向こうへと進む。


 通路にワナがないか、多少警戒しつつ、

 次のフロアに進むと、

 モンスターは出現しなかったが、

 扉が二つあり、片方には、




『こっちが正規ルート。普通はこっち。

 凡人はこっちを選ぶべき。

 常識ある普通の人はこっちを選ぼう』




 と書かれており、もう片方には、




『こっちにきちゃダメだよ。

 こっちを選ぶのはキ〇ガイだけ!

 だから、絶対にダメだよ。

 絶対だからね!

 押すなよ!

 チラッ|д゜)』




 と書かれている。

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