15話 ワンダーナイトは格が違った。

 15話 ワンダーナイトは格が違った。


「よし、このまま、ワンダーナイトを8体連続で狩って、ワンダーナイトを俺のラムドカードにしてやる」


 決意すると、ゲンは、扉の外にでる。

 そして、すぐに中へと戻ると、

 当然のように、またワンダーナイトが復活して襲い掛かってきた。


「……『不思議なダンジョン』っていうより『キャッス〇ヴァニア』だな……」


 などとつぶやきながら、

 ゲンは、ワンダーナイトを狩っていく。


 回数を重ねるごとに、

 ワンダーナイトを倒す時間が短くなっていき、

 本日9体目との闘いにおける撃破タイムは、なんと五分を切った。


「今日だけで、めちゃくちゃ強くなったな、俺。……『対ワンダーナイト限定の強さ』的なところがあるけど」


 などとつぶやきながら、

 スマホを操作して、

 『ラムド王デュエルクエストモンスターズ』のアプリを起動する。


 すると、『ラムドカード作成可能』のアイコンが出ており、

 タップしてみると、パァンと軽く弾ける音が響いた。

 そして、胸の前に、一枚のカードが出現する。


「できたぜ……ワンダーナイトのラムドカード」



 さっそくスペックを確かめるゲン。



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 『ワンダーナイト』


 《RCL》    【1】

  ※ 『RCL=ラムドカードレベル』


 [HP]     【700/700】

 [MP]     【500/500】


 「攻撃力」    【39】

 「魔法攻撃力」  【50】

 「防御力」    【55】

 「魔法防御力」  【60】

 「敏捷性」    【20】

 「耐性値」    【35】



 魔法『光撃ランク6』


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「うわぁ……別格に強いぃ……というか、ラムドゴブリンとラムドキマイラが弱すぎるだけかな……」




 ちなみに、ワンダーナイトを計10体倒したことにより、『ラムドゴブリン』と『ラムドキマイラ』のラムドカードレベルはどちらも10を超えていた。

 これにより、二体の合体が可能となる。



「……合体もためしておくか」



 そう言いつつ、合体の項目をタップして、

 『ラムドゴブリン』と『ラムドキマイラ』の二枚を選択。

 すると、ちょっとした演出の後に、


 ――新たなるラムドカード『ラムドオーガ』が出来上がった。



「おお、なかなかいいねぇ」



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 『ラムドオーガ』


 《RCL》    【1】


 [HP]     【320/320】

 [MP]     【0/0】


 「攻撃力」    【32】

 「魔法攻撃力」  【0】

 「防御力」    【20】

 「魔法防御力」  【10】

 「敏捷性」    【7】

 「耐性値」    【3】



 魔法『闇球ランク2』


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 HPと攻撃力がなかなか高く、アタッカーとしてそれなりに有能。

 ただ、


「……MPも魔法攻撃力も0なのに、引き継いだのは、闇球の魔法か……かみあってないねぇ……スキル継承システムが、初期のメガテン風ランダムなのが、ちょっとアレだなぁ……時代のニーズにあわせて、現代ペルソナ風の仕様にしてもらいたいぜ」


 などとブツブツ言いながら、

 いったん『チョコネコのもっと不思議な館』の外に出て、

 また中に入ると、当然のように、ワンダーナイトが復活していたので、


「それでは、ためさせてもらおうか、中級ラムドカードの性能とやらを。……ワンダーナイト、召喚! ラムドオーガ、召喚!!」

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