複
「キャンバス」
真っ新なキャンバスに
優しさの色を塗る
その上に
温もりの色を塗る
そして
微笑みの色を添えてみる
雨が降ってきて
色が滲んでひとつになった
悲しいことがあったから
悲しみの色を塗った
辛いことがあったから
辛さの色を塗った
許せないことがあったから
怒りと憎しみの色を塗った
虚しくなったから
寂しさの色を塗った
切なくなったから
そんなキャンバスを切り裂いた
切れた布の奥から
いろんな色が折り重なり
混ざり合った僕が顔を出し
空を見上げてみたら涙が溢れた
涙の雨で濡れたキャンバスに
涙の雨で滲んだ新しい絵
今日も僕は色を重ねていく
今日も僕は僕を描いていく
#アトリエ部文芸展
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