聖剣から魅入られたんですけど、人生そんなに甘くないです！！

プロローグ

　アールティル大陸中央にある、山々に囲まれたオルファ王国には、七つの聖剣の伝説がある。

　・王国の誕生と共に生まれた、始まりの聖剣『グランティ』

　・王国を守る目的で作られた、清純の聖剣『カナリア』

　・圧倒的に戦争や争いを無くす、炎爆の聖剣『カルロンド』

　・罪人を平等に裁きを下す、断罪の聖剣『ヘル』

　・国民を影から守る者、二刀一対の聖剣『ソフィア』

　・遠き旅人がオルファ王国を友人として送られたとされる、月光の聖剣『ドウキリ』

　・自然に愛され平和を願う、精霊の聖剣「ホロニー」

　この七つの聖剣の所有者は、オルファ王国の平和を守ることを義務づけられた『守護者』とされる。

　聖剣には、塚の部分に彫刻が施されており、オルファ王国の紋章でもある、一つの剣に向かって『七つの聖剣』が向き合って、並んでいるものが描かれている。

　聖剣は七つだが、中央に描かれている剣は普通の剣に見える。

　そのことを意味するものは、今の時代に生きる者は誰も知らないだろう。

　一振りの聖剣が見つかったとして、王国に衝撃を与えたとしても、意味のないことなのかも知れない。

　しかし、それもまた、一つの聖剣の物語の始まりなのである。