ラノベのオタクはアニメ好きでしかない

 ライトノベルがオタク向けのジャンルとされるようになった21世紀、大方の作品にはオタク枠が用意されている。

 しかし、彼らの多くはただのアニメオタクでしかない。

 イケメン揃いなら一人だけ不細工で、偏見を煽る造形にされるのは定番だ。

 オタク枠をそのように描くなら特段の知識はいらない。


 オタクといえばまず鉄道だが、ラノベやアニメに出てくるオタクが9割以上の確率で鉄道好きでないのは何故か。

 それは、特有の言い回しをさせる必要があるからだ。

 路線名や駅名、車両形式を勉強して、それらしい話し方をさせるのは手間がかかる。だから、作者本人が鉄オタでない限り、彼らに出番は来ない。


 イケメン主人公と不細工オタクが対比され、常に前者が勝つように設計されたドラマ。

 そんなストーリーは包摂でもなんでもない。

 日本人同士でやる陰鬱で陰惨な差別の現場だ。

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